(2015年7月22日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

外交的には成功のAIIB、問われる中国の運営能力

必死の株価対策で投資家のパニックを鎮めた中国政府。次は優雅に手を引けるかが問題になる〔AFPBB News

 中国の政治指導者たちは毎年夏になると北戴河という海辺の避暑地に出掛け、政治・経済の最大の課題について話し合う。機密にかかわる汚職事件摘発のタイミングやその結果、さらには改革の方向性に至るまで、そのテーマは多岐にわたる。

 今年は、つい1カ月前でも議題になっていなかった問題について中国共産党が協議をすると見られる。

 強気な雄牛から弱気な熊に転じた中国株式市場の背中に飛び乗って急落を止めたのはいいが、そこから降りるにはどうすればよいかを話し合うのだ。

 上海総合指数は6月に5166でピークに達してから急落し、7月8日には3507の安値をつけた。その後は、7月初めに中国政府が打ち出した数々の「非伝統的政策手段」のおかげで約15%値を戻している。

不器用だが効果的だった株価対策

 7月21日には4000台を回復し、政府の救済策に関与した国営証券会社などが当初目標としていた4500を約12%下回る水準まで迫った。株価安定化策としてはこれ以外にも、中央銀行提供の資金を使って市場規制当局の一部門である中国証券金融(CSF)が株式を購入したり、大株主による保有株の売却を6カ月間禁止したりするといった措置が取られている。

 中国政府のやり方には、一部の外国人投資家から批判が出ているものの、調査会社バーンスタイン・リサーチのストラテジスト、マイケル・パーカー氏は「不器用だが効果的」だと評している。

 「いろいろな見方があるだろうが、戦術はうまくいっているように見えた。破れかぶれと果断の違いは、効き目の有無にある」。パーカー氏はリポートにそう記している。