(2015年7月7日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

ギリシャ新財務相にツァカロトス氏、交渉チーム責任者

ユークリッド・ツァカロトス氏(右)がヤニス・バルファキス氏の後を継いで財務相に就任した〔AFPBB News

 アレクシス・チプラス氏のユーモアのセンスには感心する。ギリシャの首相はヤニス・バルファキス氏の後任としてユークリッド(エウクリデス)・ツァカロトス氏を財務相に据えることで、エセックス大学で教育を受けたマルクス主義とされる経済学者をオックスフォード大学で教育を受けたマルクス主義とされる経済学者に交代させた。驚いたことに、これを楽観的になる理由と見なす人が何人かいる。

 ツァカロトス氏について我々が知っていることは、彼がタフネゴシエーターであり、前任者と全く同じように債務減免の正当性を信じているということだ。チプラス氏自身も信じている。

 だから合意への障害は解決されないまま残る。ギリシャが古い合意にノーと言い続ける一方、ドイツはそれ以外のすべてのものにノーと言うのだ。

 明らかに、ドイツは昨日(7月6日)、自国の財務相を交代させていない。それどころかドイツ政府は昨日、現時点では合意の土台は存在しないとの立場を再確認した。

債権者が全員望んでいれば、合意がまとまるはずだが・・・

 ギリシャと債権者の間で新たな合意がまとまるためには、今後数日間で一連の政治的変化が同時に起きる必要がある。まず、ギリシャ側は国民投票で拒否したものとよく似た緊縮プログラムと構造改革を受け入れなければならない。ドイツ側は債務減免を受け入れる必要がある。

 前者については、バルファキス氏が辞任した今、合意が容易になったかもしれない。ギリシャの有権者が先日拒否した債権者の最後の提案とギリシャ政府の最後の提案を比べてみたら、実際の違いを見つけるのに苦労するだろう。全員が合意を望んだら、ごまかしの合意をまとめ上げ、国内で売り込むことがきっとできるはずだ。