(2015年7月1日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

金融支援支持のデモに約2万人、ギリシャ・アテネ

運命を決する国民投票を日曜に控え、賛成派と反対派がデモを行っている〔AFPBB News

 もし筆者がギリシャ人だったら、ユーロ圏の経済プログラムに関する日曜日の国民投票でどちらに投票するだろうか。その答えは、残念ながら、よく分からない。

 ギリシャは独り立ちしてうまくやっていけると思えば、きっとプログラムに反対票を投じるだろう。

 しかし、そのような確信は持てないかもしれない。ギリシャが通貨主権を賢明に行使できるのであれば、恐らく現在のような状況には陥っていないからだ。

 逆に、もしプログラムに賛成票を投じるとしたら、そのプログラムがまだ交渉のテーブルに載っているかどうか分からないまま投じることになる。ユーロ圏はもう載っていないと言っているが、これははったりかもしれない。

 分かっているのは、もし投票で「イエス」の方が多くなったら、ギリシャは数年に及ぶ支出削減と不況の時代に直面するかもしれないということだ。だが、それでもユーロ圏離脱後のカオスよりはましかもしれない。

 また、もし筆者がギリシャ人だったら、折衷案はないのかときっと思うことだろう。そのため、たとえ政府がデフォルト(債務不履行)してもギリシャがユーロ圏にとどまることはあり得ると見る人もいる。この見方も、「ノー」に投票する根拠になるかもしれない。

馬鹿げた急進的左翼主義と独善的な姿勢

 どちらに投票するかを決める際に、筆者は恐らく、ギリシャ政府のばかげた急進的左翼主義とほかのユーロ圏諸国の独善的な姿勢の両方について不満を口にすることだろう。今回の長い物語では、評価できる人物が1人も見当たらないのだ。

 急進左派連合(SYRIZA)政権は、ギリシャの政治形態や経済の諸問題を解決するかもしれない、信用できる改革プログラムを提示できておらず、大衆迎合的な政治をしている。要するに、ひどい時代が生み出したひどい政権なのだ。