(2015年5月29日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

FIFA会長、「罪があるのは個人であって組織全体ではない」

5月29日、スイス・チューリヒで開催された国際サッカー連盟(FIFA)年次総会〔AFPBB News

 「陽光降り注ぐ丘」に本部がある組織にしては、サッカー・ワールドカップ(W杯)の運営機関であり、国際スポーツにおける最も重要な団体でもある国際サッカー連盟(FIFA)の見通しは突如、大きく暗転した。

 だが、スイスのゾンネンベルクにあるFIFA本部の幹部たちに対する汚職捜査の結果がどうなろうと、収益マシンとしてのFIFAの地位は揺るぎないように見える。

 「放送局やスポンサー企業は、これからも延々と続く巨大なグローバルイベントであるW杯を支援するのを思いとどまることはないだろう」。FIFAとともにサッカーのテレビ放映権の開発に取り組んだスポーツマーケティングの大家、パトリック・ナリー氏はこう話す。

 驚異的な人気を誇るスポーツのテレビ放映権とスポンサー契約の世界的な決済機関であるFIFAは、昨年のブラジルW杯までの4年間に570億ドルの収入を上げた。

FIFAの驚異的な収益力

 5月末の総会の前にFIFAの代表団に送られた報告書の中で、ゼップ・ブラッター会長は、FIFAは4年間の財務サイクルを「絶好調」のうちに終了したと述べた。

 「組織の健在な自己資本と堅実な水準の収入は、財務、運営双方の観点から我々を非常に安定した地位に置いている」とブラッター氏は述べた。

 資金のプールが非常に深いため、FIFAは2014年のW杯を組織した対価としてブラジルに4億5300万ドルを支払い、賞金に3億5800万ドル、4年間の人件費に3億9700万ドルを支出した後でも、チューリッヒにある客室数72の4つ星ホテル「アスコット」を購入するだけの資金が残っていた。