(2015年5月18日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

市場は利下げに期待、米FRB公開市場委員会が開始 - 米国

米連邦準備理事会(FRB)の利上げのタイミングに世界中の関心が集まっている〔AFPBB News

 世界金融危機以降、人類は死と税金と並ぶ3つ目の確実性とともに生きることを学んだ。金融緩和である。

 各国中央銀行はインフレを喚起し、経済成長を再開させるために、過去最低水準まで金利を引き下げ、前代未聞の資産購入プログラムに乗り出した。

 しかし、金融政策の立案者たちがともに歩んできた共通の道は、今年、枝分かれすると見られている。分岐のタイミングとその副作用を抑える方法は、金融の安定と世界経済の回復にとって重要な意味を持つ。

 まずまずの経済成長が数年続き、失業者が大きく減少した後、米連邦準備理事会(FRB)とイングランド銀行は量的緩和プログラムの拡大をやめ、ほぼ10年ぶりとなる利上げを視野に入れている。

 逆に欧州中央銀行(ECB)は11兆ユーロ規模の資産購入計画に乗り出し、全面的な緩和モードに入っている。アジアでは、日銀が自国の国債購入プログラムに勤しむ一方、中国人民銀行は半年間で3度目の利下げを実施したばかりだ。

米国の利上げのタイミング

 世界経済が直面する目先の危機は、正確にいつ米国の利上げが行われるかというタイミングにある。第1四半期の成長は期待外れとなり、5月半ばに発表された小売売上高と鉱工業生産の弱い統計は、米国の成長減速が季節的な落ち込み以上のものである可能性を示唆していた。

 エコノミストらはFRBによる早計な金融引き締めから生じるダメージが米国にとどまらず、大きく広がることを懸念している。世界で最も重要な経済国がまた景気後退に陥れば、すべての大陸の輸出業者に害が及び、景況感と投資も打撃を受けるだろう。