(英エコノミスト誌 2015年5月9日号)

ウクライナ危機はロシアを中国に接近させている。だが、両国の関係は対等とはほど遠い。

対ドイツ戦勝70年記念の大規模軍事パレード、ロシア

5月9日、ロシア・モスクワの「赤の広場」で、第2次世界大戦の対ドイツ戦勝記念日に、70年記念軍事パレードに出席するウラジーミル・プーチン大統領と習近平国家主席〔AFPBB News

 70年前のナチスドイツ降伏を記念する5月9日のモスクワでの戦勝式典は、今日の地政学について多くのことを物語る。ロシアのウクライナ侵略(および第2次世界大戦後初の欧州での主権領土の併合)に抗議して西側の指導者が欠席する中、中国の習近平国家主席は、友人であるウラジーミル・プーチン氏の主賓になった。

 ウクライナを巡る西側の制裁や、確実視される欧米との関係の長期的な冷え込みによって、ロシアには、中国をできるだけしっかりと抱え込むこと以外に選択肢がなくなっている。

拡大する戦略的パートナーシップ

 両国の戦略的パートナーシップ拡大の象徴はまだある。5月第3週には、中国の海軍艦艇3~4隻とロシアの海軍艦艇6隻が集まり、東地中海で実弾演習を行う。2013年以降太平洋で数回行われた同様の演習に続く今回の演習は、米国とその同盟国に明確なメッセージを送ることを狙っている。

 ロシアにとっては、この演習は、自国に強い友人と地理的範囲が拡大する軍事関係があることを示すものだ。一方、中国にとっては、この種の小規模な演習でさえ(中国の艦艇はアデン湾での海賊対策任務から振り向けられる)、「強軍の夢」を含むと習氏が言う「中国の夢」に関するスローガンに沿ったグローバルな野心の高まりを物語る。

 より実際的なレベルでは、今回の演習は、中国がロシアに売り込みたいと思っているミサイル誘導可能な「054A」型フリゲートのためのショーウィンドウを提供する。

 また、中国が経済的プレゼンスを拡大している不安定な地域での作戦経験も提供する。中国は2011年、リビアが混乱した時期に同国から3万8000人超の中国人を避難させる作戦を実施した。先月には中国海軍が、内戦によって引き裂かれているイエメンから数百人の中国市民を脱出させた。

 アルジェリアでは少なくとも4万人、アフリカ全土では100万人を超える中国人が働いていると考えられている。