(2015年4月28日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

米グーグル、欧州部門を再編へ 規制厳格化受け

米カリフォルニア州マウンテンビューにあるグーグル本社に掲げられた同社のロゴ〔AFPBB News

 グーグルは欧州で友人を増やす必要がある――。このメッセージがインターネット検索大手のグーグル本社に強く鳴り響いたのは、今月、同社が独占禁止法に違反している疑いがあるとする異議告知書を欧州連合(EU)の欧州委員会がまとめ、スマートフォン向け基本ソフト(OS)「アンドロイド」について再調査を始めた時のことだった。

 しかし、フランスとイタリアの2国の市民権を持ち、グーグルの新しい「魅力攻勢」を指揮することになったカルロ・ダサロ・ビオンド氏によれば、同社は昨年の夏には、欧州での事業の進め方を変える必要があることに内々気づいていたという。

 「弊社に問題があることは、我々もここ数年認識していた」と同氏は語った。

 デジタル世界が欧州のあらゆる産業のビジネスモデルにますます圧力をもたらしている中、グーグルはそうした欧州企業に支援を提供すべきだったが、実際はやってこなかった、というのが同氏の見立てだ。

 「欧州では、当社は(パートナーシップを)重視する体制ができていなかった・・・それよりも広告を売ることの方に力を入れていた」と同氏は振り返った。

高くついたパートナーシップ軽視

 この軽視は高くついた。著作権問題を巡るメディア業界やエンターテインメント業界との一連の係争は、競争法のからんだ大がかりな異議申し立てへと発展しており、今月には欧州委員会が行動を起こすに至っているからだ。

 今日ではデジタル世界がメディア・通信を超えた分野をも浸食しつつあり、ヘルスケアから自動車に至る多くの産業で――敵か味方かに関係なく――グーグルの影響力に対する懸念が強まっている。

 「恐らく当社は関係を発展させるにあたって、パートナーを理解する努力が足りなかった」とダサロ・ビオンド氏は言う。同氏にとってこの取材は、欧州での戦略的関係を管理するという新しい任務を今年2月に与えられてから初めて受けるロングインタビューだ。