(英エコノミスト誌 2015年4月18日号)

中国の成長は降下しつつある。それはソフトランディングになるだろうか、それともハードランディングになるだろうか?

「奇妙な建築物はもういらない」、中国国家主席が呼び掛け

中国各地で大規模開発が進められてきた(写真は中国東部・江蘇省蘇州)〔AFPBB News

 米国のテレビニュース番組「60ミニッツ」が2013年に鄭州という主要都市の新しい地区を訪れた時、この街を中国の不動産バブルのシンボルにした。「我々は、ゴーストタウンと呼ばれる街を見つけました」。番組のアンカーを務めるレスリー・ストール氏はこう言った。「何マイルも何マイルも何マイルも何マイルも無人状態です」

 あれから2年経った今、ストール氏は同じことを言えない。彼女が立っていた人気のない道路は、絶えず車が行き来している。

 昼食時になれば、労働者たちがのんびりした足取りでオフィスから出てくる。分譲地の窓には、洗濯物がぶら下がっている。

 中国中部の人口900万人の都市、鄭州の東側にあるその新開発地区は、省と市の政府が事務所の多くをそこへ移転させた時に離陸した。その後、大学規模のキャンパスを持ついくつかの高校が生徒を受け入れ始め、この地域に家族を引き寄せた。

 昨年秋には世界最大級の小児病院が開業した。1100床のベッドを持つ、明るい色をしたピカピカの施設だ。

 この地域の初期の住人の1人、チェン・ジンボーさんは、2年ほど前の静けさが失われたことを嘆く。「今はラッシュアワーが悩みですよ」

鄭州の開発の成功が意味すること

 鄭州の開発の成功は、中国の過剰投資に対するいくつかの大きな不安が誤りであることを示している。ゴーストタウンのように見えるものも、正しい呼び水と多少の時間があれば、実体を得ることができる。だが、鄭州の開発は中国経済の転換点を迎えたことも象徴している。

 鄭州は今なお野心的な計画を持っている。とりわけ空港周辺の巨大な物流拠点に関する計画はそうだ。

 だが、このように大きな都市圏がすでに建設されているため、巨大な建設プロジェクトが経済に与える影響は漸進的に小さくなっている。鄭州の域内総生産(GDP)の成長率は昨年9.3%に低下した(それまでの10年間の平均は13%強)。低下傾向は今後も続くだろう。