(2015年4月21日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

宇宙船墜落、安全性に関する警告をヴァージンが無視か

昨年10月末に墜落したヴァージンギャラクティックの宇宙船「スペースシップ2」の残骸〔AFPBB News

 リチャード・ブランソン氏率いる英ヴァージングループの宇宙ベンチャー企業ヴァージンギャラクティックは、年内に新しい宇宙船の試験飛行を始めたいと考えている。同社のジョージ・ホワイトサイズ最高経営責任者(CEO)が、死者を出した昨年の墜落事故以来、数少ない公のコメントで明らかにした。

 ホワイトサイズ氏は、墜落事故から学んだ教訓のおかげで宇宙船はより良いものになると述べた。

 昨年の事故は、宇宙船が上昇している途中で機体の下降速度を落とす装置のロックが解除された時に起きた。

 だが、ホワイトサイズ氏はコロラドスプリングズで行われた年次会議「宇宙シンポジウム」での講演で、米運輸安全委員会(NTSB)の調査結果に関する詳細は明かさなかった。

 昨年10月31日の墜落事故では、副操縦士のマイケル・オルズベリー氏が死亡し、操縦士のピーター・シーボルト氏が重傷を負った。ブランソン氏は事故以降、ヴァージンは有償で旅客を宇宙へ運ぶ取り組みを推し進めると誓っていた。

 宇宙船は従来型の航空機で大気圏上層部まで運ばれ、そこで空中に放たれ、宇宙の端に向けて出力を上げる仕組みだ。

墜落事故から教訓学び、より良い宇宙船に

 「皆さんにお伝えしたい最初のメッセージは、我々は順調に前進しているということだ」とホワイトサイズ氏は述べた。「チームはうまくやっていて、1つの峠を越した。それが2機目の宇宙船だ」

 ホワイトサイズ氏いわく、ヴァージンギャラクティックは宇宙産業の多くの人が苦しんだ経験を経た。「突き詰めると、我々はそのために、より良い宇宙船を持つことになる」と同氏は述べた。