(2015年4月20日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

米・ベネズエラ首脳、初めて言葉交わす 米州首脳会議

経済運営の失敗について批判を浴びるベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領〔AFPBB News

 顔のむくんだ将官らに脇を固められたベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領は4月半ば、全長1.2キロの国旗を披露し、企業を厳しく取り締まると宣言し、帝国主義の米国を激しく非難した。折しも、大統領の最も緊密な同盟国であるキューバが米国政府との緊張緩和を求めたタイミングで、だ。

 「我々は革命を急進化させる」。マドゥロ氏は4月13日に首都カラカスで行われた軍の集会でこう叫び、「ブルジョアジーの薄ら笑いは、もうたくさんだ」と壇上から大声を張り上げた。

 マドゥロ氏の激しい言葉遣いと米国に対するキューバ政府の慎重なアプローチとの対比は際立っている。

 米国は4月14日にキューバをテロ支援国家のリストから除外した。この措置により、キューバは国際機関から資金を獲得できるようになり、第3国の商業銀行からの資金調達が容易になる。

元政府高官さえもが「物笑いの種」と呼ぶ国

 ベネズエラ最長の国旗の披露を含め、マドゥロ氏の国家主義的なアジプロ(扇動宣伝活動)がエスカレートしているのは、大統領が経済運営を誤ったとの批判にさらされている最中のことだ。マドゥロ氏の大統領就任から2年経ち、元政府高官たちでさえベネズエラを「物笑いの種」と呼んでいる。

 「ベネズエラは、触るものをすべて黄金に変えるミダスの力と逆の力を持っているようだ」。元財務・企画相のホルヘ・ジョルダーニ氏は今年、こう語った。世界最大の石油埋蔵量を抱えるベネズエラは「財政色情症」に苦しんでいるという。

 ベネズエラ経済は今年、7%縮小すると予想されている。国内総生産(GDP)比20%と推定される財政赤字を賄うための紙幣増刷に煽られ、インフレ率は150%を超える見通しだ。