マッサン効果は今も!氷点下のハイボールが人気に

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2015.04.23(Thu) JBpress
筆者プロフィール&コラム概要

──スペースを小さくするのは簡単なことではありありませんよね?

光畑 2009年に登場したベーシックタイプは、大きなディスペンサーが4台必要で、カウンターの下に約2メートルのスペースがなければいけませんでした。マイナス2℃の特殊な冷却液の中のチューブにビールを通して氷点下に冷却するのですが、ビールを氷点下に冷やすまで冷却液の中を複数通さなければいけませんでした。そのため大きなディスペンサーを4台並べて、約2メートルという設置スペースが必要でした。

ペルチェ冷却方式により省スペースを実現

──-そのスペースを確保できる店舗は大型店に限られてしまいますよね? その問題をどうやってクリアしたのですか?

光畑 ペルチェ冷却という方式を採用しました。ペルチェ冷却とは、異なる2種類の金属に電気を流すことで、片方の金属からもう片方の金属に熱が移動して、冷却する方法です。ビールが通るコイルをアルミのブロックで覆い、その上にペルチェ素子を貼り付けます。そこに電気を通すことで、ビールが-2℃~0℃になるように制御しています。

──どんな特長があるのでしょうか?

光畑 小型・軽量で形状が自由なこと、フロン冷媒を使わないこと。加えて、温度応答性が良い(すぐに冷える・熱くなる)のが特長です。もうひとつ、電流の方向を変えることで、冷却と加熱を簡単に入れ替えることができることもポイントです。

──冷却と加熱を入れ替えられると、どんなメリットがあるのですか?

アサヒビール 容器包装研究所 機器開発部の光畑伸輔さん

光畑 店舗の営業が終わった後、ビールが通るコイルに水を通して洗浄するのですが、ビールを冷却していた-2℃に近い温度で水をゆっくり流していると、コイルの中で水が凍ってしまう。そうなると冷却水を抜いてヒーターやドライヤーなどでコイルを温めて氷を溶かさないといけません。機材の内部が凍結すると、復旧作業には数時間かかります。でも、ペルチェ冷却ならば、電流を反転するだけで、簡単に解凍できます。これによりサービスマンがメンテナンスに行く回数も大幅に減らすことができるわけです。

──ペルチェ冷却のメリットはよく分かりました。逆に問題点はなかったのですか?

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