(2015年4月15日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

中国の資源買い占め、過剰在庫でまもなく減速か アナリスト

潜在GDPを押し下げる要因となる人口高齢化などの傾向は中国でも顕著(写真は中国の建設現場)〔AFPBB News

 最初は、わけの分からないシナリオのように見える。国内総生産(GDP)は潜在GDPの水準にはなり得るが、そうなっても持続可能にはならない恐れがあるだなんて、そんなことが果たしてあり得るだろうかと首をかしげる人もいるかもしれない。

 しかし、国際通貨基金(IMF)が先日公表した「世界経済見通し(WEO)」のある章で論じられているのは、まさにこのシナリオだ。

 しかも我々は今、そのシナリオに沿って暮らしている可能性さえある。

 潜在GDPとは、インフレ圧力もデフレ圧力も生み出さない水準のGDPのことをいう。持続可能性――本稿では環境面のそれではなく、財政・金融面のそれを指す――はまったく別の話だ。

経済の潜在成長力と持続可能性

 金融・財政の観点からGDPが持続可能であるのは、経済活動の果実が金融システムの危険な不均衡を作り出すことなく吸収され得るような歳出パターンや所得分配が行われている時だ。

 もし、国内で生産されたものを吸収するのに十分な量の需要が、過大な借り入れか0%を大幅に下回る実質金利、あるいはその両方がなければ確保できないという状態であるなら、その国のGDPは持続可能ではない。

 そのような窮地はどのような過程を経て実現する可能性があるのだろうか。この点を考えるために、次のような経済国を想定してみよう。

 この国では、家計と企業が貯蓄したいと思っている金額と、家計と企業が実物投資に使いたいと思っている金額とがぴったり一致しており、その意味で均衡している。ここまでは良い状態だ。