(2015年4月8日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

日銀、8兆円を即日供給 日経平均終値8605円15銭

この4月で日銀の「量的・質的金融緩和」が始まってから丸2年が経った〔AFPBB News

 4月の第1週、東京の桜の木に咲いた繊細な花は風と雨に吹き飛ばされてしまった。衝撃と畏怖のようなこの気象は、日銀の金融緩和プログラムの2周年にふさわしかった。これまでのところ、アベノミクスは実体経済よりも資産価格にずっと大きく貢献してきたからだ。

 アナリストらが第1四半期の日本の経済成長予測を1.5%に下方修正する一方で、株式市場は3月初旬の高値をほぼ維持している。

 この状況は変わろうとしていると見る向きもある。トヨタ自動車などの大手企業の賃上げ意欲が新たな好循環の引き金になると彼らは言う。

 内需が改善し、所得増加がもたらす良性のインフレが悪性のデフレに取って代わり、企業が自社株だけでなく、ほかのものへの投資も始める好循環だ。

好循環が生まれるのを期待できない理由

 願わくは、そうなるといい。だが、当面は、経済成長の基盤をより強固なものにし、株式市場のレベル(安倍晋三首相が自身の計画を発表した2012年11月以降、2倍以上に高騰した)を正当化できるような構造改革は、依然、実現が困難に見える。日本株を買う主な理由は、政府と政府系企業の買いだ。

 例えば、企業の収益拡大のほとんどは円安の為替効果によるものだ。株主にとっては、企業が自社株を買い戻すにつれて株価が上昇するのは良いことだが、企業が中核事業の拡大のために投資する確かな理由を見いだした方がはるかに良い。だが、残念ながら、日本の人口は減少し続けている。2月の鉱工業生産指数は3.4%低下した。

 悲しいかな、重要な改革についてはほとんど進展がなく、日本はある意味では、例えばほぼ100年前の大正時代よりも世界とのつながりが薄い。日本は結局のところ、ある世論調査によると、高齢者が外国人に介護されるよりロボットに介護される方がいいと話している国なのだ。