(2015年4月6日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

ギリシャ首相、4月に訪露 プーチン大統領と会談へ

ギリシャのアレクシス・チプラス首相は4月8~9日にモスクワを訪問し、ウラジーミル・プーチン大統領と会談する〔AFPBB News

 ギリシャの選択肢の幅は日ごとに狭まっているように見える。ギリシャ政府は今、何らかのプランBの一環としてロシアとの戦略的提携を検討すべきなのだろうか? ギリシャのアレクシス・チプラス首相がロシアのウラジーミル・プーチン大統領を訪ねる予定になっている4月8日に、その答えが分かるかもしれない。

 チプラス首相はすべての外国の債権者と債券保有者に対してデフォルト(債務不履行)し、ユーロ圏から離脱し、ギリシャの銀行システムの崩壊を防ぐためにロシア政府から短期資金を引き出したい気持ちに駆られるかもしれない。

 その見返りに、チプラス氏はロシアに対する欧州連合(EU)の制裁延長に拒否権を発動することを申し出ることができる。

 ギリシャ政府はまた、EUがロシア領土を迂回してカスピ海のガスを利用することを期待しているアドリア海横断パイプラインをボイコットすることもできる。同パイプラインの最長区間(500キロ超)はギリシャ領土を通過することになっている。

ロシアの資金力に限界

 状況がそれほど簡単であればいいのだが・・・。そのような合意のロジックについて憶測が飛び交っているものの、筆者はいくつかの理由から極めて懐疑的だ。

 第1に、プーチン氏は恐らくギリシャに十分な資金を融通できないだろう。ロシア経済はひどい状態にある。世界銀行の直近のロシア報告書によると、ロシア経済は今年、主に石油・ガス価格の下落のせいで3.8%縮小する見通しだ。

 制裁は当初、あまり大きな影響を与えなかった。だが、制裁は事実上、投資を消滅させ、引いてはそれが将来の成長を鈍らせることになる。エネルギー価格の下落も制裁の威力を強めることになった。