(2015年4月1日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

ギリシャのユーロ離脱はハルマゲドンか、損失額80兆円の試算も

ギリシャとユーロ圏が間もなく大きな決断の時を迎える〔AFPBB News

 ギリシャで急進左派連合(SYRIZA)主導の連立政権が誕生して以来、欧州におけるギリシャの立場を巡る交渉は、一方が虚勢を張り他方がそれに苛立つという構図で難航している。

 ギリシャが偶発的にユーロ圏から離脱する可能性が高まっている。

 これはギリシャがそれを望んでいるからではなく、ほかのユーロ圏諸国がギリシャ離脱を決めたからでもない。

 ギリシャが絶望しつつある一方で、ほかのユーロ圏諸国がしびれを切らしつつあり、交渉も時間切れになりつつあるからだ。

 道は程なく二手に分かれる。しかし、どちらの道に進むかは、よく考えた上での選択でなければならない。思いもよらない形で決まってしまうことがあってはならない。

高まる「Grexident」のリスク

 軽率な決断を恐れるのは、流動性の危機が迫っているからだ。ギリシャの債権者たちは、まだ提供されていない約72億ユーロの救済資金をギリシャに手渡す前に改革を実行させたいと考えている。

 片やギリシャは、国内で必要な支払いを行ったり国際通貨基金(IMF)からの借入金4億5000万ユーロを期日に返済したりするためにこの資金を必要としている。

 欧州中央銀行(ECB)がギリシャの銀行による融資を抑制していることから、このままではギリシャ政府の資金が枯渇する恐れがある。そうなれば、それをきっかけにギリシャの預金者は預金を一斉に引き出そうとするかもしれない。

 ECBならこの取り付けに対処できるだろうが、ECBは対処する力も意欲もないと感じるかもしれない。