(2015年3月30日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

雨漏りにネズミ、英国会議事堂の老朽化に警鐘

英国議会は30日に解散され、本格的な選挙モードに入った〔AFPBB News

 2010年にデビッド・キャメロン氏が自由民主党と連立を組んで統治することで合意した時、同氏は識者や自党の大部分に不意打ちを食わせた。保守党は連立を好むことで知られる党ではない。そのような取り決めに対する最も有名な非難を口にしたのは、保守党のベンジャミン・ディズレーリだ。彼は腹立たしげに「イングランドは連立を愛していない」と言い切った。

 その後150年間の大半の期間において、ディズレーリの言葉は概して正しかった。だが、多数派支配の時代は今や過ぎ去ったのかもしれない。英国議会は30日に解散し、1940年代以降英国初の完全な連立政権に幕を下ろす。

 連立が作られたのは、莫大な財政赤字に取り組むために、強力な政府が国を統治する時期が緊急に必要とされた時だった。

 決定的な結果が出なかった選挙の後、不安定さが続く事態を避けられる見込みがあるのは、唯一、保守党と自民党の連立政権だった。それに代わる選択肢――保守党による少数支配か、労働党が主導する「虹」の連立――は発足から数カ月で崩壊した可能性がある。

 キャメロン氏の予想外の作戦は、ディズレーリ風の悪い予感をもって受け止められた。特に同氏が選挙戦で、そのような取り決めに伴う「言い争いや駆け引き、論争」について警告していたからだ。だが、連立を組む多数派政党の不安と、少数派政党の政治的自滅に近い状況にもかかわらず、この連立政権は持ち堪え、成功さえ収めた。

予想を裏切って成功を収めた保守・自民連立政権

 政治的に割れた連立政権の性質も、政府の全面的なプログラムの遂行を妨げることはなかった。これは財政再建という辛い仕事にとどまらず、教育、医療、福祉制度、年金といった幅広い改革にも及んだ。

 時間が経つにつれ、連立内の論争は件数もボリュームも増加した。どちらの党も折に触れ、特に政治改革の分野で連立相手を妨害した。だが、これをすべて連立のせいにすることはできない。議会で最悪の決裂が生じたのは保守党内のことで、保守党議員は欧州を巡って果てしない内紛を繰り広げた。