(2015年3月20日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

 韓国のLG化学が、次世代技術の明るい展望に引き寄せられ、誕生から日が浅く潜在的に大きな収益が見込める有機発光ダイオード(OLED)照明市場でより大きなシェアを獲得しようとする韓国、日本企業の先頭に立っている。

 大手メーカー各社は、従来製品より薄く、軽く、曲げることができる照明光源であるOLED照明パネルの大量生産に向けて動いている。

 OLEDパネルはすでにスマートフォン(スマホ)やテレビの電子ディスプレーに利用されており、数十億ドル規模の市場になっている。サムスン電子は「ギャラクシー」ブランドのスマホとタブレット端末にOLEDスクリーンを採用している。

 これまでOLED技術の高い製造コストが市場の発展を阻害してきた。

 だが、オランダのコングロマリット(複合企業)のフィリップスやドイツのオスラムを含む従来型の照明大手は次第にOLEDの研究開発に力を入れるようになっている。

成長の新分野求めて積極投資する日韓企業

 しかし、生産原価の引き下げを目指し、積極的にOLED技術に投資しているのは、成長の新分野を模索している韓国企業と日本企業だ。OLEDに重点を置くソウルのコンサルティング会社UBIリサーチによると、OLED照明の世界市場の規模は年間8300万ドル程度と評価されているが、今後急成長し、2020年までに47億ドルに達すると見られている。

 韓国最大の化学会社で電気自動車向けの充電式バッテリーの有力メーカーであるLG化学は、OLED照明の世界最大手メーカーで、20%の市場シェアを握っている。同社はこの次世代技術が、フィリップス、オスラム、米ゼネラル・エレクトリック(GE)が支配する1500億ドル規模の世界照明市場に攻め込む一助になると考えている。

 まだLEDパネルで利益を上げている欧米の競合企業は新技術の商業的価値について確信を持てずにいるが、コニカミノルタ、パイオニア、三菱化学などの日本企業は昨年、OLED照明パネルの大量生産を開始した。

 日本企業がまだ小規模サンプル以上のものを生産していない中で、LG化学はマスマーケット用モデルを投入し、競合企業を出し抜くことを目指している。