ネットサーフィンに動画の視聴、電子書籍やメールといった機能を備え、消費者向けモバイル端末の新ジャンルとして人気を得ている「アイパッド(iPad)」だが、最近はアップルも想定しなかった分野で利用が広がっていると欧米のメディアが伝えている。
その1つが企業市場。米ウォールストリート・ジャーナルは、「企業は一般的にアイフォーン(iPhone)などの消費者向け端末を敬遠するもの」としたうえで、「アイパッドに限ってはアプリを独自開発したり、数十台もの端末を従業員に配布したりと積極的だ」と伝えている。
ノートパソコンよりも安価、起動時間も早く
使い勝手の良さが受け入れられたアイパッド(写真はオーストラリアのレストランにて、iPadでメニューを選ぶ客)〔AFPBB News〕
現在アイパッド向けに開発されたアプリは1万1000以上あるが、そのうちビジネスカテゴリーに属するものは既に500を超える。
米シトリックス・システムズがアイパッドを使って社内のアプリケーションや書類にアクセスできるアプリを無償配布しているが、そのダウンロード件数は14万5000件超と大変な人気だ。
記事によると、セキュリティーの問題を回避したい企業は通常、USBメモリーやウェブメールなど、消費者向けの製品、サービスに消極的。
しかしアップルが基本ソフト(OS)のセキュリティー機能を高めたり、企業が独自開発したアプリを、アップルのアプリ配信サービスを介すことなく配布できる仕組みを用意したことで企業への普及が進んだと分析する。
アイパッドの価格が499~829ドルとノートパソコンよりも安価なことも追い風になっている。また立ち作業の現場やプレゼンテーションといった用途でアイパッドはノートパソコンよりも使い勝手がよく、そうした要素も普及を後押ししているようだとしている。
記事は、独ダイムラーの自動車ローンサービス会社、米メルセデス・ベンツ・ファイナンシャルの事例を紹介している。
それによると、同社は独自のローン申請アプリを開発して業務に使っているが、顧客の目の前で素早く手続きできるアイパッドには重宝しているという。ノートパソコンよりも起動時間が早く、バッテリー駆動時間が長いこともアイパッドのメリットだと話している。
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