デスクに長い時間向かっていると、お腹の張りや痛みを感じる人が少なくありません。肩こりや背中のこりと同じく、胃腸の痛みも座った姿勢と無関係ではないのです。

 「胃腸は不随意筋といって、手足と違って自分の意志では動かせません。一方で、心臓などと同じく24時間勝手に働いている器官でもありますね。それは自律神経が働いているおかげでもあるんです。ところが長時間座った姿勢を続けると、背中の筋肉が固くなって、自律神経がうまく働かなくなり、ホルモン分泌の調整機能が鈍くなってしまうんです。その結果、胃腸に不具合や痛みを引き起こすことにつながるんですね」(横内先生)

 こうした状態は、いわばエアコンの温度調整機能が壊れたようなものなのだそうです。今回のストレッチで、胃腸のこりをほぐし、正しい調整機能を取り戻しましょう。

【1】背中の筋肉を刺激しましょう

 目を閉じて、ゆっくりと呼吸しながら、背中をなでるようにさすります。

 「背中の筋肉と内臓とは«反射»という関係にあって、お互いに影響し合うんですね。そのため、背中の筋肉が凝ってしまうと、内臓の動きも悪くなってしまいます。このストレッチでは、デスクワークで固くなってしまった背中を刺激することで、胃腸の働きもよくする効果を狙ったものです。目を閉じることで、よりリラックスを促します」

●ワンポイントアドバイス
リラックスすることを心がけてください。背中の手が届かないところは誰かにさすってもらっても大丈夫です。

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