(2015年2月24日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

トルコ内閣、汚職疑惑で10閣僚交代 エルドアン首相は続投

大統領に就任してから独裁色を一段と強めるレジェップ・タイイップ・エルドアン氏〔AFPBB News

 レジェップ・タイイップ・エルドアン大統領はほとんど自制心を見せることなく、トルコを自分を中心に築かれた権力国家に変えつつある。

 近年、メディアを抑圧し、抗議者を取り締まり、独立した司法を弱体化させ、国内の民主的な自由と多元主義を破壊してきた。

 半年前に国家元首である大統領に選ばれてからは、個人的な権力の増強に取り掛かり、この激しい気質を新たなレベルに引き上げた。エルドアン氏がさらに大きく前進することを許されたら、トルコはもう民主主義国に求められる基本的な基準を持たなくなるだろう。

大統領の権力拡大でトルコの世界的な評判に傷

 2011年以降、エルドアン氏の率いる公正発展党(AKP)は個人の自由を制限する措置をあまりにたくさん講じてきたため、個々の弾圧を区別するのは難しい。だが、今後数日内に議会に提出される法案は警察に大きな権限を新たに与えるものであり、不安の種だ。

 この法律は、銃を使う警察の権利を拡大するほか、警察が裁判所命令なしで市民や車を検査することを認め、検察当局の事前の承諾なしで48時間まで身柄を拘束できるようにする。暴力的なデモの際にマスクやスカーフで顔を隠した抗議者は、4年間投獄される可能性がある。

 野党は、議会で承認された場合、この法律はトルコが警察国家に向かう決定的な一歩になると話している。

 心配なのは法律の詳細だけではない。今夏の議会選挙の数カ月前というタイミングも気がかりだ。エルドアン氏は、6月の選挙でAKPがトルコを大統領制に移行させる憲法改正を実施できるだけの圧倒的大多数を獲得するのを望んでいることを隠そうともしていない。そのため、選挙が近づく中、エルドアン氏は公共の秩序を保ち、過去に自身のリーダーシップを揺るがしたようなデモを阻止したいと考えているのだ。

 エルドアン氏の独裁主義はいくつかの点でトルコにダメージを与えている。まず、地域の他の国々がそれなりに真似することができる民主主義国としてのトルコの評判を傷つけている。