(2015年2月23日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

米大統領、次期FRB議長にイエレン氏指名へ

2月24日の議会証言が注目されているジャネット・イエレンFRB議長〔AFPBB News

 米国の満員の刑務所について考える時、我々は通常、経済学者に頼ることはない。ましてや中央銀行をあてにすることはない。

 だが、米国の極めて高い投獄率は、米連邦準備理事会(FRB)のジャネット・イエレン議長が夜も寝られずに悩む問題のリストの上位にあるに違いない。

 市場は今週、イエレン氏の議会証言の微妙なニュアンスに襲い掛かろうと待ち構えている。FRBは6月に金利を引き上げるのか、それとも9月なのか? 

 議長の思考のカギを握るのは、米国の労働参加率だ。労働参加率が改善すれば、FRBは賃金インフレを恐れることなくゼロ金利を維持することができる。参加率に変化がなければ、イエレン氏はずっと早くにパーティーを終わらせなければならないかもしれない。

失業率は大きく低下したが・・・

 この数カ月、米国の失業率の急低下について盛んに議論されてきた。失業率は現在、わずか5.7%だ。だが、もし現在、2007年に景気後退が始まった時と同じ数の米国人が労働市場に積極的に参加していたとしたら、失業率はほぼ10%に達する。

 失業率を計算するための基礎となる労働参加率は、2000年のピーク時の成人の67.3%から、現在の62.8%に低下した。

 低下の一部は変化する人口動態の結果だ。ベビーブーム世代が退職し始めているからだ。また、一部は、以前より数百万人も多くの人に、働かずに済む手当を給付する米国の障害給付金制度の拡大から来ている。

 だが、概して見落とされているのは、米国の刑事司法制度が果たしている中心的な役割だ。米国が犯罪記録を積極的に公開する姿勢に批判的な向きは、これを社会的な病と考える。それは米国経済に対する犯罪でもある。