(2015年2月19日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

親露派が東部の要衝制圧 ウクライナ大統領、平和維持軍派遣を要請

2月18日、ウクライナ東部デバルツェボから撤退する政府軍の兵士ら〔AFPBB News

 ウクライナ軍に召集されたジャーナリストのビクトル・コバレンコ氏(43歳)が昨年12月にデバリツェボに送り込まれた1カ月後、彼のソーシャルメディアのページが突如、まったく更新されなくなった。友人と家族は最悪の事態を恐れた。

 2月18日、コバレンコ氏は突如、再び姿を現した。疲労困憊していたが、安堵していた。彼は、ロシアの支援を受けたウクライナ反政府勢力が1週間の包囲を経て戦略的な鉄道の要衝であるデバリツェボを制圧した後、爆撃で荒廃した街の残骸から急ぎ撤退した数千人のウクライナ兵の1人だったのだ。

ジャーナリストの政府軍報道官が語るデバリツェボの戦い

 「デバリツェボに入った時、我々の大隊には約350人の兵士がいた。そのうち200人程度が生きて戻った」と同氏は語った。残りは戦闘で死亡したか、捕虜にされたという。

 所属する大隊の報道官を務めるコバレンコ氏は、彼のツイッターとフェイスブックの投稿が1月下旬に止まったのは、「ロシア勢が通信を妨害したからだ」と言う。「それが、我々にとって今日やっと終わった大規模攻撃の始まりだった」

 同氏によると、ミサイル発射台や戦車から飛んでくる砲弾の雨の後、「彼らは戦術を変え、ウクライナ兵を装った破壊工作部隊を送り込んできて、組織的にこっちの兵士を殺そうとした」という。

 その後、ウクライナ兵たちは携帯メッセージを受け取り始めた。「相手は、我々の司令官とペトロ・ポロシェンコ(ウクライナ大統領)が我々を裏切ったと言って、降伏するよう迫ってきた」