(2015年2月13日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

 米半導体大手クアルコムが無線通信向け半導体市場における優越的地位を乱用したとの訴えを巡り中国で過去最大の61億元(9億7700万ドル)の罰金支払いで合意した後、韓国の競争当局が同社を調査している。

 韓国のスマートフォン(スマホ)メーカー3社――サムスン電子、LG電子、パンテック――は、3G(第3世代)、4Gネットワーク対応の処理能力と高速データ接続を備えたハイエンド端末を提供するうえで、クアルコムの半導体に大きく依存している。

 だが、スマホメーカー各社はクアルコムに支払わなければならない特許使用料の水準に不満を抱いており、そうした懸念を韓国公正取引委員会(FTC)に訴えたと、ある消息筋は言う。事情に通じた別の人物は12日、FTCがクアルコムに対する調査に乗り出したと語った。

中国での巨額制裁の余波

 今回の調査のニュースは、クアルコムと中国国家発展改革委員会(発改委)の先日の合意が他国にも影響を及ぼすとの見方を強めるだろう。

 9日の合意は、発改委によって科された過去最大の罰金だったうえに、クアルコムに対し、中国の端末メーカーが支払う特許使用料を3分の1以上減額することを義務づけた。例えば、4G対応のスマホを生産するメーカーが今後クアルコムに支払う特許使用料は端末の卸売価格のわずか2.28%で、従来クアルコムが要求してきた3.5%から低下する。

 クアルコムの株価はこの週に6%跳ね上がった。同社の売上高のほぼ半分を占める中国事業の見通しについて透明性が高まったことを投資家が歓迎したからだ。だが、発改委との合意は、自社が引き続き払う比較的高額な特許使用料は過剰だと訴える韓国その他の端末メーカーの立場を有利にする可能性がある。

 韓国FTCは過去にもクアルコムを処分したことがあり、2009年に優越的地位の乱用で同社に2億ドル以上の罰金を科した。