(2015年2月9日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

ギリシャ総選挙、反緊縮の急進左派連合が歴史的勝利

1月25日、ギリシャの首都アテネで、急進左派連合(SYRIZA)の総選挙勝利を喜ぶ人々〔AFPBB News

 ギリシャの総選挙で急進左派連合(SYRIZA)が勝利してから最初の2週間は、筆者が懸念していた効果をもたらした。欧州北部の懐疑的な市民が、敵対的な市民になってしまったのだ。

 我々は、ギリシャのヤニス・バロファキス財務相が一方的に「トロイカ」――ギリシャの経済政策を監視するテクノクラートたち――を拒絶するのを見た。

 財務相がまるでロックスターのように欧州ツアーをこなすのを驚愕しながら見守った。また、彼がロンドンでヘッジファンドマネジャーたちとともに会議に入っていく姿や、ダウニング街*1でポーズを取る姿も目撃した。

 バロファキス財務相が2月5日にベルリンに到着する頃には、ドイツの政治家とメディアはかつてないほど敵対的になっていた。翌6日には、ギリシャ政府関係者はブリュッセルでの財務省高官の会合で孤立していた。

悲惨な経済外交が繰り広げられた1週間

 政治的には、今の状況はギリシャの債務危機が始まった2010年と同じくらい悪い。先週は全くもって悲惨な経済外交の1週間だった。同じような状況が数週間も続けば、グリグジット(ギリシャのユーロ離脱)が現実となる。

 ギリシャと欧州の債権国・機関が、どうすればギリシャが今後4カ月間を乗り切れるかを決めるのに、あと数日の時間しか残されていない。ギリシャ政府の支出計画を賄う資金が3月までに用意されるためには、欧州各国の財務相は11日の会合で妥協案に合意しなければならない。

 そして、この合意に達して初めて、ギリシャ政府と債権者は本当に重要な問題――例えばギリシャ経済の将来など――について話し合いを始めることができる。

*1=英首相公邸(10番地)のある通り。バロファキス財務相は今回、11番地の財務相の公邸でジョージ・オズボーン財務相と会談した