(2015年2月6日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

ウクライナ和平めぐり独仏露の首脳が会談、共同文書作成で合意

2月6日、モスクワのクレムリンで会談するロシアのウラジーミル・プーチン大統領(右)とドイツのアンゲラ・メルケル首相〔AFPBB News

 欧州は自分たちがウクライナ問題を抱えていると思っている。だが実際には、ロシア問題、より正確に言えば、ウラジーミル・プーチン問題を抱えている。

 キエフに対するモスクワの戦いは、より大きな絵の断片だ。プーチン大統領の失地回復主義は、ウクライナを越えて広がっている。大きな目標は、この大陸の共産主義後の合意を破り捨てることだ。

 ロシアと対峙することをためらう欧州の姿勢は、容易に説明できる。

 経済的な利己心、歴史、文化的な親近感、普段は眠っている反米主義から、欧州の多くの人はプーチン氏のことを、ソ連崩壊を20世紀の地政学的惨事と見なす指導者ではなく、自分たちが望んでいた指導者として見ている。

西側諸国のためらい

 西側が失敗した中東介入で懲りたという見方については、魅力的な説明がある。プーチン氏の要求が時として挑発的だとしても――また、ウクライナだけでなくグルジアの場合もそうだったように、完全な攻撃に発展することがあるとしても――、西側は事情をはっきり意識しておくべきだという。

 もしかしたら、北大西洋条約機構(NATO)は本当に旧ソ連衛星国の受け入れに関する約束を破ったのではないか? NATOはセルビアを爆撃した時にルールを曲げたのではないか? イラク戦争については、まあ、これ以上言わなくてもいいだろう。

 クリミアの併合とウクライナのドンバス地方への侵攻は、さまざまな疑念を払拭したはずだ。ドイツのアンゲラ・メルケル首相の場合、それが起きたようだ。交渉より対立を好むような政治家ではないメルケル氏は、あまりに多くの嘘をつかれ、あまりに多くの約束を破られ、気持ちが固まった。

 だが、欧州内の論争は終わっていない。ギリシャの急進左派連合(SYRIZA)政権が示したロシア政府への共感については、盛んに取り沙汰されている。