(2015年1月28日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

 欧州中央銀行(ECB)が巨額の資産買い入れに踏み切ったことは金融市場で喝采を博したが、日本で採用されているこの非伝統的な金融政策の有効性についてはますます大きな疑問符がつくようになっており、その資産価格への影響と実体経済への影響のギャップもますます際立ってきている。

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円安を考えれば、外国人投資家が日本国債を買う場合には特に勇気が要る〔AFPBB News

 今では、勇気がなければ日本国債を買いにくい状況になっている。5年債の利回りが0.03%で10年債の利回りも0.24%にとどまるからだ。

 円安を考えれば、外国人投資家がこれを買う場合にはもっと勇気が要るはずだ。

 わざわざ日本国債に買いを入れるのはインデックス投資家だけだろう。日本国債の発行額は非常に大きく、それゆえに国債指数におけるウエートが非常に大きいからだ。

 もっとも、買い手が限られることは大した問題ではない。日本国債の価格は日銀やそのほかの政府系金融機関の需要によって人為的に高く保たれており、その利回りは人為的に低く抑えられているからだ。

資本コストが事実上ゼロなのに、投資や支出に影響なし

 日本では現在、資本コストは事実上ゼロだ。しかし、低金利と笑ってしまうほど低い資本コストが日本国内での投資や支出に影響を及ぼしているという証拠はいつになく乏しい。日本では企業も家計も、この金融緩和状況を活用したいと思っているようには見えない。

 昨年10月に前月比でほぼ3%減少した機械受注総額は、11月には同10.4%減という予想以上の弱い値になった。これを受け、設備投資と資本財輸出――後者は輸出大国・日本の屋台骨をずっと担ってきた分野――の両方が近々また落ち込むのではという懸念が生じている。

 実際、JPモルガンのエコノミストらによれば、機械受注の外需は2014年9月から11月までの3カ月間に19%近く減少している。製造業PMI(購買担当者景気指数)も横ばいだ。