JBpressが注目する日本の政治家30人

石破 茂 (いしば しげる)

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石破 茂
いしば しげる

石破 茂
現職自民党衆院議員、党政調会長
選挙区衆・鳥取1区
当選回数8
生年月日1957/2/4 60歳
出身地鳥取県
出身高校慶應義塾
出身大学慶大法
略歴三井銀行。1986年衆院選初当選(自民党)。93年自民党離党、新生党入党。新進党合流。97年自民党復党。02年防衛庁長官。07年防衛相。08年農水相。09年党政調会長。
著書国防』(新潮社)、『職業政治の復権』(サンドケー出版局)
趣味料理、読書、遠泳
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【沖縄基地問題】>>他の政治家の見解を見る>>このページのトップへ

 何故沖縄に米国海兵隊が必要か、について問われたあるアメリカ政府高官は、「ロケーション!ロケーション!ロケーション!」と繰り返した、と伝えられます。私自身、似たような話を多くの米国政府関係者から聞いたことがありますが、アメリカの国益実現のための軍事合理性から言えばまさしくこれに尽きるのでしょう。

 世界には190余の国がありますが、良かれ悪しかれ全世界、地球の裏側まで自国の軍隊を長期間展開できる国はアメリカだけであり、これがアメリカの国益を支えています。

 この展開を可能にするためには、兵站補給・修理修復・休養・訓練のための根拠地が必要不可欠です。

 良好な治安と比較的良好な対米感情、高度な工業技術力、輸送手段など、すべてを兼ね備えた国はアジア地域には日本しかありません。原子力空母ジョージ・ワシントンが米国外で唯一、横須賀を事実上の母港としているのもこのためです(正確には第7艦隊は在日米軍ではありませんが)。

 米国海兵隊は、出動にあたって連邦議会の決議を必要とする陸・海・空軍と異なり、大統領の承認だけで出動できる唯一の軍隊であり、その本質は「自己完結的な緊急展開性」にあります。

 米国企業や米国民は世界各地に存在していますが、いざ情勢が緊迫した時、彼らを早期に救出するのが海兵隊に与えられた第一の任務です。

 また、紛争が勃発した際にいち早く駆けつけ、陸・海・空軍がそれぞれ必要とする陣地・港湾・滑走路を確保し、その展開を可能にするのが海兵隊の第二の任務です。

 市民救出も、陣地・港湾・滑走路の確保も、分単位の遅れが取り返しのつかない事態を招きかねないため、紛争やテロの発生が予想される朝鮮半島、台湾海峡、フィリピンをはじめとする東南アジアに、空路で数時間、海路で二日以内に到着し得ることが必要とされています。

 そして、緊急展開性が命であるということは、常に最高の錬度が要求されます。

 徳之島移設案のように、航続距離の短いヘリ部隊と陸上部隊が距離的に離れることを米国が忌避するのはこのためだと思われます。

 我が国は海兵隊を持っていないのでイメージが湧きにくいのかもしれませんが、主要国で島国国家や海岸線の長い国家は、そのほとんどが自国民保護と共に島嶼防衛を任務とする海兵隊を保有しています(韓国1万人、英国8000人など)。

 日本は自衛隊法により「輸送の安全が確保されない限り」避難する日本人を輸送することは出来ず、また7000近く存在する離島を防衛する能力(装備)をほとんど有しません。

 法改正や海兵隊創設の必要性を大臣在任中にも訴えたのですが、私の説得力が足りなかった所為もあって実現を見なかったことが悔やまれます。

 つまり、在沖縄米国海兵隊は、米国の国益のみならず、日本国の主権の構成要素である国民の生命・身体、領土の保全のためにも必要不可欠のものなのです。

 以上述べたことに対し、「それはアメリカの論理そのものではないか」との思いを持たれた方もおられましょう。

 しかし、同盟国の論理が理解できなくて、何のための軍事同盟か。

 理解もせず、自衛隊による代替案も示さず、ただ反対論や夢想論ばかり唱えているから事態は日増しに悪化し、結果的に世界一危険な普天間基地が残るという最悪の事態が起きつつあるのではないでしょうか。

 そして日本もまた、日米同盟でどれほど利益を受けてきたか、よく認識すべきでしょう。

 この事態をどう解決するか、私にも妙案があるわけではありません。

 しかしただ鳩山総理を非難するだけでは無責任というものでしょう。

 十数年にわたって営々と築いてきたものを破壊してしまったのですから、その修復には想像を絶する努力が必要とされます。

 いかなる案にせよ、沖縄県との信頼関係を少しでも回復し、「話を聞いてみようか」との気持ちになって頂かなければ何も始まりませんし、その間も、普天間基地の危険性除去のため、出来る限りのことをせねばなりません。

 根本的な解決策は、もう一度日米同盟の在り方を見直す以外になく、そのためには憲法の解釈変更や自衛隊法の全面改正、そして日米安保条約の改訂も必要となるでしょう。

 それには日本人が今まで安住してきたカンファタブルな世界と訣別する覚悟が求められます。

 鳩山総理の不勉強・不見識は、結果的に日本が今まで享受してきた安逸な世界を根本から崩すことになるのかもしれません。

 いつかは迎えなければならなかった時であるようにも思いますし、まさしく政治の見識と勇気が問われています。

「石破茂オフィシャルブログ」2010年5月7日「日米同盟の在り方」全文

【消費税・財政再建】>>他の政治家の見解を見る>>このページのトップへ

 消費税の議論は、税制全体をパッケージとして一切の先入観を排し、真剣かつ早急に行わなくてはなりません。

 「こんなに景気の悪い時に消費税を上げてはならない。景気がよくなってからやるべきで、まず徹底した無駄の削減をはかるべきだ」「法人税を減税して、逆進性の強い消費税を上げるなど、大企業優遇の弱者苛めだ」などという一種の俗説の検証を徹底的に行うべきです。

 所得課税体系から消費課税体系にシフトしたほうが、経済は効率化し活性化する、というのが米国では一般的な議論なのですが、我が国においてはなぜそうではないのか。勿論何でも米国が正しいわけではありませんが、主要国の中で唯一我が国の経済回復が遅れている理由の一つに、税の問題があるように思われてなりません。

 消費税を5%程度上げるぐらいで借金が返せるほど日本の財政は生易しい状況ではありません。せめて借金が増えるスピードを落とし、プライマリーバランス・ゼロが視野に入るところまでは見通しをつけねばならない、というだけのことです。

 財政出動をしようにも、それが出来ない現下の財政事情は相当に深刻です。

 これに対して、「国民貯蓄はまだまだあるのだし、海外資産も多くある。どれだけ借金が出来るかは負債と資産のネットで量るべきだ」との反論があることは十分承知しています。これを言いっぱなし、聞きっぱなしではなくきちんと検証すべきなのです。

 所得の少ない人は消費も少なく、支払う消費税も少ないのに対し、所得の多い人は多く消費し、消費税も多く払うのは当然です。複数税率導入などの逆進性に対する配慮は考慮に値しますが、基本的に低所得者ほど「消費税などで払う額より社会保障費などで国から受け取る額のほうが多くなる」はずなのです。

 「金持ちからもっと取れ!」との議論は俗耳に入りやすいのですが、ではなにをもって金持ちとするのか。年収か、貯蓄か、資産か。それよりは消費課税のほうが余程国民全体に資するのではないか。

 橋本内閣時に消費税を2%アップし景気が急激に冷え込んだのを忘れたのか、との説も根強いのですが、この年はアジア通貨危機、国内金融機関の破綻などが発生し、消費マインドが大きく低下した年でもありました。景気が悪化したことをすべて消費税の所為にすることはあまりにも一面的な見方であるように思われますが、この点についても冷静な検証が必要です。

 我が国は、既に世界一の少子・高齢化社会に突入し、そのスピードは今後も変わりません。

 年金・医療・介護などは、景気によって大きく税収が振れる所得税等の直接税ではなく、比較的安定した税収が見込める消費税で賄うべきなのではないでしょうか。景気が悪くなったから医療や年金の水準を大幅に下げてよい、というものではありません。

 ・・・などなど、詰めねばならない論点は多くあります。

 「財務省に洗脳されている!」との批判をよく耳にしますが、それだけでは何の反論にもなっていません。財務省の主張であろうがなんであろうが、間違っていると思うなら具体的な論駁をせねばなりません。

 「無駄遣いをやめよ!」と言うのなら、何が無駄で、何が無駄でないかの基準を明らかにすべきです。

 実際、たいした仕事もせず、高給を食んでいる天下り先受け入れ法人などは相当に淘汰されましたし、今後とも徹底的に削減すべきです。しかし小泉政権時に公共事業や社会保障費を大幅に削減・抑制した結果、地方の疲弊は限界に近いところまで来ているのが実情で、無駄がそう多くは残っていないというのは事業仕分けの結果からも明白なのではないでしょうか。

 日本の財政は既に危機管理の段階に入っています。

 防衛において「日本人はミサイルの一発でも落ちないと目覚めない」などと政治家が言ってはならないのと同様、「破綻して初めてわかる」などと言ってはなりません。

 危機管理論は演説のウケもよくありませんし、ほとんど誰も強い関心を持って聞いてはくれません。

 でもそのときになって国民に「何故あの時ちゃんと言ってくれなかったのだ」と言わせてはならないのです。

【成長戦略】>>他の政治家の見解を見る>>このページのトップへ

世界で日本の顔が見える経済への変身(「ジャパン・ビジョン戦略」)

  • ○ 10年で一人当たりGDPを1.5倍にすることを目指して経済成長力を強化。
  • ○ 農業、環境、医療、金融、観光の5分野を重点的戦略分野。
  • ○ 労働市場、教育を改革し、日本の経済力の基盤を担い、地方分権を支える「ヒト」を育成。
  • ○ 今後、5年間で、集中的に開国政策をすすめ、モノ、カネ、ヒトについて、広くアジアに開かれた国づくりを進める。
  • ○ 新たに、グローバル化を前提とした強力なセーフティーネット、治安、地域再生策等を構築する。

財政再建

○ 経済成長と財政の健全化を約束した骨太2006を堅持。

「石破茂オフィシャルサイト」内の「私の政策」より抜粋

【国会議員定数削減】>>他の政治家の見解を見る>>このページのトップへ

 国会議員の定数は減らすべきです。

 日本の議員数は他国に比して決して多いわけではありませんが、ほとんど活動らしい活動もしない議員があまりに多いように思われてなりません。

 本も論文も読まない、会議には出席しない、出席しても発言もしない、発言はしても地元の利益しか語らない、陰で批判はするくせに、いざとなれば上の言うことに唯々諾々と従う、そんな議員ははっきり言って要らない。

 こんな人に限って選挙のときには立派なことを言うのです。当選後の議員の活動をもっと有権者が把握し、判断できるシステムを作らなくてはなりません。

 定数減は各論になると「地方の発言権を封じるのか」などの反対論が続出します。でも断行せねばなりません。

 国民に負担をお願いするには、それが筋というものです。

【公務員改革】>>他の政治家の見解を見る>>このページのトップへ

(1)地域の経済・生活に適した地方自治体作り

  • ○ 地域の経済・生活に適した地方自治体の行政範囲を見直す(現在の都道府県単位を見直す)
  • ○ 国家公務員の地方自治体への再配置、安定的な地方財源の確保、地方交付税改革等を行う。
  • ○ 住民に身近な基礎自治体(市町村)を強化し、市町村最優先の事務配分。

(2)中央政府の再々編 地方分権を加速し、国・地方を通じた簡素で効率的な政府を実現する。

  • ○ 道州制を念頭に、国の本来行うべき業務を明確にし、それ以外は道州・市町村へ移管する。国の出先機関は道州へ整理統合する。
  • ○ 地方分権を推進するため、総務省、経済産業省、厚生労働省、農林水産省、環境省、国土交通省等の業務を見直し、再々編。
「石破茂オフィシャルサイト」内の「私の政策」より抜粋
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