本記事はLongine(ロンジン)発行の1月21日付記事を転載したものです。

 グローバル金融イノベーション潮流について、国内で唯一のFinTech領域の ピッチコンテストを行う FIBC(Financial Innovation Business Conference)主催者である株式会社 電通国際情報サービス(ISID) 金融ソリューション事業部の飯田哲夫氏、伊藤千恵氏、立花千香氏にお話しをお伺いしました。

Longine編集部から伝えたい3つのポイント

●世界では金融機関ではない異業種が、テクノロジーを背景に新しい金融サービスを生み出しています。
●欧米金融機関はオープン・イノベーションを採用することでFinTechベンチャー企業をうまく活用しています。
●日本のFinTechベンチャー企業でビジネスチャンスの熱量が大きい領域は、投資関連サービス、セキュリティ関連領域、家計簿関連、中小企業事業の支援サービスです。

グローバル金融インフラは「異種格闘技戦」の土俵となる。そのきっかけはFinTech

Longine 泉田良輔(以下、泉田):FinTech(フィンテック)とは聞きなれない言葉ですが、どのような意味なのでしょうか。

ISID 飯田哲夫(以下、飯田):Finance(ファイナンス)とTechnology(テクノロジー)を掛け合わせた造語です。日本では、まだなじみが薄いかもしれませんが、グローバルではFinTechの企業動向は私たちの生活にも影響を与えはじめています。

泉田:どのようなサービスが私たちにとって身近なのでしょうか。

飯田:たとえば、PayPal(ペイパル)はご存じでしょうか。PayPalは、海外では広くECサイトの決済手段として利用されているクレジットカードの電子決済サービスですが、カード情報が取引先に漏れることがありませんので決済手段としては使い勝手が良いといえます。以前FIBCに登壇していただいたサービスであるCoiney(コイニー) やPAYGATE(ペイゲート)は、スマートフォンを利用した決済手段として、セキュリティを担保しながら、導入店舗が手軽にカード決済の手段を持てる点で、普及してきていますね。

泉田:電子決済手段といえば、最近では、アップルも2014年9月にモバイル向けにApple Pay(アップルペイ)を発表していますよね。

飯田:今回のApple Payの特徴としては、アップルがコメントしているように、「セキュリティとプライバシー」が肝となります(*)。テクノロジーの組み合わせにより、利用者のカードに関する重要情報が漏えいしないようにしているということ、またアップルがApple Payの購買履歴を保有しないと明言しているのも印象的ですね。

(*)詳細は、https://www.apple.com/pr/library/2014/09/09Apple-Announces-Apple-Pay.html を参照のこと