(2015年1月20日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

ボコ・ハラム、ナイジェリア北東部で16町村襲撃 死者多数の恐れ

ナイジェリアで殺戮や拉致を繰り返すイスラム過激派組織「ボコ・ハラム」の指導者〔AFPBB News

 ナイジェリアの通貨ナイラが19日に急落し、史上最安値を更新した。来月の総選挙に向けた緊迫した準備期間中に、原油安と政治の混乱、そして武装勢力「ボコ・ハラム」による暴力が投資家に不安を与え続けているからだ。

 金利と為替レートを決めるナイジェリア中央銀行の金融政策委員会の会合を目前に控え、ナイラは多少反発する前に一時3%下落し、1ドル=190.45ナイラをつけた。

 ナイラに対する新たな下落圧力は、アフリカ最大の経済国ナイジェリアの今年の見通しに警鐘を鳴らすような予想と時を同じくして出てきた。最近の通貨安の結果、ナイジェリア経済はドル換算で400億ドル縮小した。通貨安自体は昨年6月以降の60%の原油価格下落によって引き起こされたものだ。

原油輸出に依存する経済大国の苦境

 アフリカ最大の産油国であるナイジェリアは、国家の歳入の7割、外貨収入の9割を原油輸出に依存している。

 信用格付け機関ムーディーズでアフリカソブリン格付けチームを率いるマット・ロビンソン氏は16日、ブルームバーグ・ニュースに対し、ナイジェリア北東部の貧しい地域でイスラム国家を築くために戦うボコ・ハラムの絶え間ない攻撃は、原油価格の急落と並び、同国の信用格付けへの圧力を増大させていると話す。

 また、最も広く利用される新興国債券指数を運営しているJPモルガン・チェースは、投機的な売買を阻止するために先月導入された対策の結果生じた同国為替・債券市場での流動性不足のために、新興国通貨・債券指数に占めるナイジェリアの地位を再評価しているところだという。

 コンサルティング会社ユーラシア・グループでアフリカ事業を率いるフィリップ・デポンテ氏は、ナイジェリアが指数から除外されれば「ポートフォリオ投資家の心理に大きな悪影響を与える」と指摘する。だが、同氏や他のアナリストは、銀行がドル資金を維持する力を回復させるための措置は「ナイジェリアを指数にとどめる助けになるかもしれない」と予想している。