(2015年1月20日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

 警察が運用しているエアバス製ヘリコプターがスコットランドのグラスゴーのパブに墜落し、10人が死亡するという事故から1年余りが経過した。

 航空事故調査官の中間報告書では技術的な欠陥は指摘されていないものの、エアバス・ヘリコプターズのギヨム・フォーリ最高経営責任者(CEO)は、同社は事故の悲劇から教訓を引き出さねばならず、その教訓とは安全性を向上させる必要があるということだと述べている。

 「当社はヘリコプターの新しい運用方法を導入しつつある」とフォーリ氏は語る。

軽量飛行機にも「ブラックボックス」を標準装備

エアバス・ヘリコプターズの民生用ヘリコプター「EC175」のデモ飛行(写真:Airbus Helicopters)

 さまざまな対応策の一環として、今後納入されるエアバスのヘリコプターにはフライトレコーダーが標準装備される。

 2013年11月にグラスゴーで事故を起こしたような軽量の飛行機には、以前は「ブラックボックス」の搭載が義務づけられていなかった。

 かつてテストパイロットだったフォーリ氏は、2013年に欧州航空宇宙大手エアバスのヘリコプター部門のCEOに就任した際、品質の向上とリスクの低減を優先課題に掲げた。

 同社は事業規模を急拡大させ、世界最大のヘリコプターメーカーに成長した。市場シェアは民生用で46%、軍用で11%に達している。しかし、この成功に業務面の対応がなかなか追いついておらず、いくつかのミスも生じた。

 グラスゴーの事故が起こる前年の2012年には、作業員を乗せて北海の石油掘削基地に向かっていた同社製ヘリコプター「EC225スーパーピューマ」2機が、ギアシャフトの不具合のために海上に不時着している。死者は出なかったが、これよりも古い型のスーパーピューマが2013年8月に不時着した際には4人が死亡した。