(2015年1月15日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

有名ホテルに就職したかったハッカー、諜報員と「面接」して逮捕

高級ホテルチェーン大手のマリオット〔AFPBB News

 昨年10月、ホテルチェーンのマリオット・インターナショナルは米国の顧客のWi―Fi(ワイファイ)サービスの通信を妨害したことで60万ドルの民事制裁金を支払った。

 マリオットは新年を迎える直前、同社はゲストのオンラインセキュリティーを保護しようとしただけだと述べて理解を求めたが、ハイテク専門ジャーナリストの冷笑を誘い、マリオットに保護されなくても人は常に自分で自分の面倒を見ていると言われることになった。

会議参加者の接続遮断、ホテルのWi―Fi利用に250~1000ドルの追加料金

 物語が始まったのは2013年3月。ナッシュビルにあるマリオット傘下のゲイロード・オプリーランド・ホテルでの催しに参加したある人物が、ホテルのスタッフが「無線ホットスポットを妨害し、Wi―Fiを使えないようにしている」と米連邦通信委員会(FCC)に苦情を申し立てた時のことだ。

 問題のホットスポットは、会議に参加する人たちの個人的なWi―Fi接続サービスだった。彼らはなぜ自分の接続サービスを使っていたのか? 利用する端末ごとに250~1000ドルもの料金がかかるマリオットのWi―Fiにログオンしたくなかったからだ。

 FCCはこんなことは許されないと表明した。「意図的に個人のホットスポットを利用不能にしておきながら、ホテルのWi―Fiネットワークを使うのに消費者と小企業に高額な費用を課すことはどんなホテルも許されない」。FCCの執行局長、トラビス・ルブラン氏はこう語った。

 マリオットは年末の声明で、同社はただサイバー攻撃を防ごうとしているだけで、FCCに対しては、客室やロビーのゲストの個人的なWi―Fiではなく、会議参加者のWi―Fiを必要に応じて利用不能にするのを認めてほしいと要請しているだけだと述べた。

 宿泊客などのゲストは自分のWi―Fi接続を利用できる。「実際、当社のホテルでは、こうしたインターネット接続端末の利用をゲストに勧め、促している」という。

 だが、大半の人は自分のインターネット接続サービスを使いたくない。ホテルのWi―Fiを使うことを望み、それを利用するのに追加料金を払いたくない。宿泊客にかかるWi―Fi利用料は250~1000ドルではないかもしれないが、多くの場合、安くもない。