(2015年1月5日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

 今から30年前、ロナルド・レーガンは経済の混乱が何年も続いた後に「米国の朝」が訪れたと高らかに謳い上げた。そのタイミングは完璧だった。米国はその後数年間、好況に沸いた。

 今日では、米国がレーガンの言うような「丘の上に輝く街」であるなどとは誰も考えないだろう。そう考えるには、2008年以降の米国では偽りの夜明けがあまりに多すぎた。

1つの山を越えた米国経済

米大統領、対イスラム国で国際連携呼び掛け 英仏は軍事行動示唆

バラク・オバマ政権下での景気回復ペースは、戦後の基準に照らせば非常に遅いが、他国と比べると堅調〔AFPBB News

 とはいえ、1つの山は越えた。バラク・オバマ政権下での景気回復ペースは、戦後の基準に照らせば非常に遅いものの、今日の世界の大半の国々に比べれば速い。

 また、2015年には状況がさらに改善するだろう。米国はこの午後の日差しを、まだ残っているうちに味わっておくべきだ。

 米国の良いニュースは、そのほとんどが相対的なものだ。昨年の経済成長率は2.6%だったと推計されている。過去5年間の景気回復局面における実績をざっと0.5ポイント上回る水準だ。

 過去5年間の回復は、過去のすべてのケース(21世紀初頭のそれを除く)に比べて弱いものにとどまった。しかし、成長率が辛うじて1%を超えたユーロ圏に比べれば、素晴らしい実績のように見える。

 新年もこれによく似た展開になる公算が大きい。米国は3%前後の経済成長を遂げるだろうが、欧州と日本は1%を超えたら御の字だ。

 また、米国の失業率はここ数年見られなかったハイペースで低下している。2014年にはほぼ300万人分の雇用が生み出されており、米国労働市場にとっては、ビル・クリントン政権下の好景気が頂点に達した1999年以降で最高の年となった。現在の失業率は5.8%で、ユーロ圏のほぼ半分にとどまっている。