9月末に香港で始まった「雨傘革命」に終止符が打たれた。

 香港の学生たちは「中国共産党の息のかかった人物が行政長官となる選挙プロセスは民主的でない」として身を賭して闘った。しかし街頭占拠活動「占中」(オキュパイ・セントラル)は、12月15日に最後の拠点が撤去され、完全に収束した。

 「それ見たことか」と笑ったのは、中国大陸の同胞たちだ。もともと、中国人は香港の学生を見下している。今回の学生たちの活動に対しても「幼稚だ」「バカだ」と野次を飛ばし、嘲笑していた。

 「軍事面や財政面で大陸がさまざまなサポートをしているにもかかわらず、『民主化要求』はないだろう。このサポートがなくなれば、香港は瞬く間に沈没する。それが分からないのか」(40代、上海市在勤の公務員)

 「香港に富をもたらしたのは中国からの旅行客だ。大陸からたくさんの富を得ているにもかかわらず、それに背を向けるのは馬鹿げている」(30代、江蘇省在勤の会社員)

 中国人が示す「占中」への反応は、たいてい上記のようなものである。中国の後ろ盾で富を得、安定しているにもかかわらず、中国に反旗を翻す香港の学生を「子どもだ」と決めつける。

 「占中」という行為が世界の投資家にネガティブな影響を与えたとする見方もある。「香港への投資は大陸にシフトし、香港はますますその地位を低下させるだろう」とも見ている。