(2014年12月12日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

 特許紛争が急成長中の中国のスマートフォンメーカー、シャオミ(小米科技)の国際的な事業拡大計画に打撃を与えた。同社はインドでの販売の一時停止を命じられ、利益率が一段と圧迫されることになった。

 11月に実施した直近の資金調達で400億ドル超の企業価値を認められたシャオミは、中国での人気を他の主要新興国で再現しようとしている。同社は4月、10カ国の外国市場に進出する計画を明らかにした。

エリクソンとの訴訟、生産、販売だけでなく輸入も一時停止

 だが、デリー高等裁判所での訴訟は、この海外進出がシャオミをさらに多くの特許紛争のリスクにさらし、他社がロイヤルティーの支払いを要求してくる可能性も示唆している。他国と比べ権利を主張するのが難しい中国では、競合企業が支払いを要求する可能性は比較的低い。

 ロイヤルティーの支払いを迫られれば、それが今度は利益に食い込むか、または端末価格を押し上げる恐れがある。デリー高裁はスウェーデンのハイテク大手エリクソンとの特許紛争を巡る裁定で、エリクソンとの争議に関する追加審理を待つ間、2月まで販売を停止するようシャオミに命じた。

 12月10日の高裁判決は、追加審理を待つ間、シャオミは製品の「製造、組み立て、輸入、販売、宣伝を行うことを禁止」される一方、インドの税関当局はエリクソンの特許を侵害しかねない携帯電話その他製品の「輸入を認めないよう指示」されたとしている。

 一部の専門家によると、多数の独自特許を持たないシャオミなどのメーカーは、最終的にライセンス料のために原価が5~20%膨れ上がる可能性があるという。シャオミは昨年、1141件の特許を取得したと述べているが、これはハイテク業界では大したことがないと見なされる数字だ。

 エリクソンの訴訟は、シャオミが最大10カ国の外国市場に進出する計画を明らかにして以来、同社を標的とした最初の特許訴訟のようだと専門家は語る。

進出先で経験するカルチャーショック

 業界ロビー団体、携帯電話中国連合のワン・ヤンフイ事務局長は「シャオミはインドでちょっとしたカルチャーショックを経験しているようだ」と言う。同氏によると、シャオミはインドで提訴された最初の中国スマホメーカーではないが、輸入が停止されたのは今回が初めてだという。

 アナリストらによると、デリー高裁の判決は、スマホや機器を生産する他の中国メーカーに影響を与える知的財産訴訟の可能性について新たな懸念をもたらしそうだ。その中には華為技術(ファーウェイ)、中興通訊(ZTE)、聯想集団(レノボ)などが含まれるという。

 シャオミのインド代表、マヌ・ジェイン氏は、同社はまだ裁判所から判決の正式通知を受け取っていないが、会社の弁護団が「状況を評価している」と語った。
 

By James Crabtree in Mumbai and Charles Clover in Beijing
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