(2014年12月4日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

独ルフトハンザのパイロット、長距離便でスト

ルフトハンザのパイロットは新戦略に抗議し、ストを繰り返している〔AFPBB News

 ドイツの航空大手ルフトハンザは、新たな低価格サービスの計画に対する自社のパイロットの反対と、その計画が競争激化に対応する決定打になるかどうかを巡るアナリストの疑念にもかかわらず、新計画を敢行する。

 ルフトハンザの監査役会(日本の取締役会に相当)は3日、「ユーロウイングス」ブランドの新しい短距離路線、長距離路線を承認した。新サービスを通じ、格安航空会社(LCC)や中東の航空会社に対する競争力を高めることを目指す。

 ルフトハンザ最高経営責任者(CEO)のカーステン・シュポア氏はこう述べた。「我々は数年前から、ドイツ国内だけでなく欧州全土で急成長するLCCとの熾烈な競争に直面してきた。そして、向こう数年間で、この競争がどんどん長距離便セグメントに拡大していくことを確信している」

 率直な人柄でパイロットの資格を持つシュポア氏は、従来ルフトハンザの旅客機事業を統括していた。CEO就任以降は大揺れの6カ月間に耐えてきた。ルフトハンザはこの間、利益予想を2度下方修正し、9度にわたるストで1億7000万ユーロ以上の損失を被った。

 ルフトハンザのパイロットは12月1日、2日にもコックピットに入ることを拒み、約15万人の顧客の旅行計画を狂わせた。パイロットは4日にもストを実施する計画だ。シュポア氏は顧客を「失望」させたことについて謝罪した。

レガシーコストの構造を回避する新戦略にパイロットが抗議

 パイロットたちは、表向きは早期退職の規則の変更に対して抗議しているが、彼らの根本的な不満はもっと根深く、シュポア氏の新戦略と関係している。新戦略では、あまり知られていないルフトハンザの子会社ユーロウイングスに2017年までにエアバスA320型機を23機導入し、欧州で直行便を運航することになっている。

 これに加え、ルフトハンザはトルコ航空との合弁会社サンエクスプレスと連携し、大陸をまたぐ低価格サービスを開始する。両社は基本合意書に署名した。

 ユーロウイングスの長距離サービスは当初、座席数310席のA330型機を3機リースし、米フロリダ州、アフリカ南部、インド洋を結ぶ路線を運航する。航空機の数は7機に増やす可能性があると経営陣は述べている。