お腹も心も満たせるか?
介護食品は「スマイルケア食」へ

味の社会学(第15回)

2014.11.26(Wed) 菅 慎太郎
筆者プロフィール&コラム概要

 11月11日の介護の日に、農林水産省が新しい介護食品の名称「スマイルケア食」を発表しました。

 新しい名称を作った目的は、これまでの介護食品のイメージを刷新すること、高齢者にとって誤嚥性肺炎の一因にもなっている「嚥下・咀嚼問題」を解決するために介護食品の利用を広く一般に普及させていくこと、などです。

 この名称は、応募総数1091件の一般公募から選ばれました。笑顔を意味する「スマイル」に、介護、自助という意味の「ケア」を合わせており、親しみやすく、売り場でも使いやすい愛称として選定されました。

 いまや65歳以上の誰もが、程度の差こそあれ噛みづらさや飲み込みづらさに悩まされていると言われており、固さを調整した食品の発売と、売り場での分かりやすい表示が強く求められる状況にあります。

 「スマイルケア食」を通して「手に取りやすい介護食品」が広く認知されれば、食品業界にとっては市場拡大の契機となることでしょう。

食べやすさの向上は欠かせない

 食品のおいしさは様々な構成要素から成り立ちます。味はもちろんのこと、香りや食感、あるいは色などもおいしさを構成すると言われています。

 けれども、いくら味がおいしくても、食べにくかったり、食べるのにやたらと手間がかかったりするようでは食事が楽しくないし、おいしいという評価は得られないでしょう。

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株式会社味香り戦略研究所 味覚参謀、口福ラボ代表
1977年埼玉県生まれ。味覚コンサルタント&コピーライター。「おいしさ」の表現を企画する口福ラボを主宰し、味香り戦略研究所では「味覚参謀(フェロー)」としてマーケット分析、商品開発を手がける。キッズデザインパーク講師。日本味育協会認定講師。渋谷珍味研究会顧問。鹿児島市新産業連携創出WGアドバイザー。


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