(2014年11月8/9日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

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ロシアはソ連崩壊後、3度目のルーブル危機に見舞われている(写真はモスクワ市内)〔AFPBB News

 ロシア国民はルーブル危機について多少なりとも知っている。何しろ現在のルーブル危機は、1998年と2008年に続く、ソ連崩壊後に彼らが経験してきた3回目の通貨危機だ。

 また、ロシア国民は、過去2回の危機が当時どんなに辛く、悲惨に思えたとしても、危機はやがて終わり、その後に景気回復が続いたことも覚えている。

 とりわけ1998年の危機後の回復は著しかった。ルーブルの急落で国内製造業に弾みがついたうえ、その後の石油、天然ガスの価格上昇に後押しされ、ロシア経済は1999年に持ち直し、これが10年間続く成長の1年目となった。

 このことは、最近までロシア人がルーブル建ての預金を慌ててドルに交換しようとしなかった理由を説明するのに役立つ。

原油安に加え、ウクライナ紛争と西側の制裁が大きな不安要因に

 過去2回の危機と同様、原油価格の下落が再び、ルーブルの下落圧力の中核を成している。

 だが、現在のルーブル安――11月の最初の1週間で8.5%下落し、年初からの下げ幅は40%以上に達した――の背景には、ウクライナでの紛争と西側の制裁という以前とは異なる事情がある。このために、今のルーブル安はロシアの消費者と投資家の双方にとって、潜在的に一段と不安な事態となっている。

 「我々の見解では、現在のルーブル安が市場のファンダメンタルズを反映していると主張するのは難しい」。シティグループのエコノミスト、イワン・チャカロフ氏(モスクワ在勤)は11月7日の投資家向けメモでこう警告した。

 1998年には、アジア危機という外部ショックと1バレル10ドル台ぎりぎりまで下げた原油価格の急落がロシアを破産に追い込みかけた。外貨準備高は110億ドルに落ち込み、公的債務額は国内総生産(GDP)にほぼ匹敵する水準に上った。