まだまだ“甘口”、
日本のレストラン認証制度は夜明け前

外食産業はもっと食材の情報開示を

2014.11.07(Fri) 白田 茜
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 まだ記憶に新しい不当表示問題もある。違反になった事例を表にした。

措置命令が下された事例 (参考:消費者庁ホームページより筆者作成)
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 一方で、虚偽表示があっても措置命令でなく指導に留まる場合もある。2013年6月に発表されたプリンスホテルの「メニュー表示と異なった食材を使用していたことに関するお詫びとお知らせ」によると、米国産アスパラガスを信州産と表示するなど55商品でメニュー表示と異なる食材を使用していたという。優良誤認と考えられる内容だったが、「違反のおそれのある行為」と見なされ措置命令は出されていない。

 このように、外食で偽装表示があっても、直ちに違反となるわけではない。

今後、外食の表示は厳しくなる?

 外食の表示は甘いようにも見えるが、今後は取り締まりが厳しくなりそうだ。相次いで起きた外食の虚偽表示問題を受け、外食に課徴金制度を課す景品表示法の改正案が2014年10月24日に閣議決定されたのである。

 「優良誤認」や「有利誤認」など不当な表示を行った事業者に、売上げの一律3%を課徴金として課すという。つまり、騙して得たお金の一部を国に納付させるということだ。加えて、消費者の被害回復の対策も盛り込まれており、不当表示をした事業者が顧客に代金を返却すれば課徴金を免除、減額するという。

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1978年佐賀県生まれ。佐賀県庁で食品のブランド化に関わる。その後、大学院で農業政策や食品安全に関するリスクコミュニケーションを学ぶ。食品コンサルタント会社を経て、現在は社会的関心が高い科学ニュースについて専門家のコメントを収集しジャーナリストに提供する活動をしている。関心のあるテーマは、農業、食品流通、食品安全、リスクコミュニケーション。


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