まだまだ“甘口”、
日本のレストラン認証制度は夜明け前

外食産業はもっと食材の情報開示を

2014.11.07(Fri) 白田 茜
筆者プロフィール&コラム概要

 オーガニック基準を説明した「英国土壌協会のオーガニック基準(Soil Association Organic Standards Food and Drink)」によると、認証されるレストランには、100%オーガニックの店、オーガニック基準をクリアし添加物を使わないなどの規定を満たした料理を出す店、そして「オーガニックステーキのノンオーガニック野菜添え」のように料理の一部にオーガニック素材を使う店、という3タイプがある。

 100%オーガニックと認証されるには素材がオーガニックであることはもちろん、専用の調理器具を使うか、きちんと水で洗浄してから調理したことを示す記録が必要だ。オーガニックでない食材を保管している場合は分けて保管することまで求められる。必要であればオーガニックの代替品を調達することなどもシステム化しておくことが必要になる。

 また、オーガニック食材が欠品してしまった場合、代替のオーガニック食材を使うことは許されるが、代替品の使用記録を直ちにSACに送らなければならない。例えば畜産食品では、代替品が基準を満たす環境で生育されたか確認する必要がある。

 店が購入し、使用している食材がオーガニックであることや、オーガニック食材の使用量などを、SACの検査官が調査する。加えて、毎年抜き打ち検査も行っている。

 このように、オーガニックであることを証明するのはかなり難しい。

 日本では、有機食品を認定する有機JAS規格はあっても、レストランを認証する基準はいまだにない。JAS法で検査認証される制度があるのは、「有機農作物」と「有機加工食品」「有機畜産物」「有機飼料」の4つのみだ。

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1978年佐賀県生まれ。佐賀県庁で食品のブランド化に関わる。その後、大学院で農業政策や食品安全に関するリスクコミュニケーションを学ぶ。食品コンサルタント会社を経て、現在は社会的関心が高い科学ニュースについて専門家のコメントを収集しジャーナリストに提供する活動をしている。関心のあるテーマは、農業、食品流通、食品安全、リスクコミュニケーション。


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