経営のためのIT活用実学

使えない「ハイクラス人材」にならないために輝かしい経歴を羅列して満足していないか?

2014.10.22(水)  横山 彰吾

 上の2人は、いずれもITの先端動向に関して常にアンテナを立てて、テクノロジーやソリューションサービスの動向を把握している。そこから、前者は自らツールを作る方向に行き、後者はそれらをどう生かすかという方向に行く。当然、仕事のやり方も異なってくる。

 では、どちらがコア人材として企業に必要とされるかというと、やはり後者である。他の人ができないことをしているという点では共通だが、改革に結び付ける可能性を持っている方が企業にとっては価値がある。前者は残念ながら、BPMなどで「代用が利く」のである。

豊富な経験からエッセンスの抽出を

 また、ハイスペック人材の要件は、実は履歴書や職務経歴書には表れない。経歴書に記されるのは、過去にどんな仕事でどんな成果を出したか、ということである。戦力になる人もならない人も、書かれている経験は総じて変わりがない。しかし、その経験を自らの「武勇伝」ととらえているか、それとも、その経験の「エッセンス」を認識しているかが、ハイスペック人材かどうかの大きな分かれ目となる。

 今や過去の経験はあっと言う間に通用しなくなる時代である。例えば、基幹システムまで利用料を払いながら使うクラウドの時代が来るなどということを一体誰が予想できただろうか。そういった変化を前提に考えると、15年、20年と積み重ねてきた、一見頼もしく見える経験は、もう頼りにならない可能性が大いにある。

 それよりも大切なのは、そういった経験・事例のなかでものにした普遍的な要素、例えば、プロジェクトの困難を乗り切るコツや、窮地での意思決定の方法、企業における様々な業務の位置づけなどを理解し、身につけていることである。そして、それをもとに仮説を立てる能力がないと「改革ができる人」にはなり得ない。

 これらの能力は自然に身につくものではない。本人の自覚や意識によって培われるものである。今からでも遅くはない。自分の経験した仕事を分解してエッセンスを抽出しておくべきである。そして、自分がやったことがない仕事でも「こうやったらうまくいきそうだ」という仮説を描くトレーニングをしておくことが必要だろう。

 いつまでも第一線でさらなる進化を目指すのであれば、若いころ以上の工夫と努力が求められるのだ。

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