国の財政再建をめぐっては、消費税増税も含め政府・国会でようやく論議が活発になってきた。一方、地方財政も同様に借金漬けで自転車操業を続けているが、永田町はその危機感に乏しい。

 現実には地方財政も逼迫しており、中でもバブル期に地方自治体が競い合って粗製乱造した「第三セクター」(自治体が出資する社団・財団法人や株式会社、地方住宅供給・地方道路・土地開発の3公社など)の経営が急激に悪化している。これから破綻が相次げば、日本経済全体を揺るがしかねない。

 総務省の「第三セクター等の状況に関する調査結果」(2009年3月末時点)によると、第三セクターの数はバブル景気とともに1988年ごろから急増し、92年には467法人も設立された。2003年の1万111法人から減少傾向にあるものの、今なお8729法人を数える。また、自治体の出資額は全体の67%に相当する4兆2515億円に達し、残り2兆1362億円を民間が拠出している。

 第三セクターの経営実態を見ると、自治体がまるで不動産業者のように地価上昇を当て込み、「別働隊」の土地開発公社に事業用地を大量取得させていたケースが目立つ。無論、バブル崩壊後の地価急落でこうした公社には巨額の含み損が発生した。

 また、テーマパークやスキー場経営に失敗して財政破綻した夕張市(北海道)に象徴されるように、第三セクターを「ハコモノ行政」の機関車としてきた自治体も少なくない。

4割近くが赤字経営、自治体は約6000億円の補助金投入

 8729法人に上る第三セクターのうち、7431法人が総務省の経営調査対象。実にその37.5%に当たる2787法人が赤字経営であり、合計で年間1093億円もの赤字を垂れ流している。409法人(全体の5.5%)は既に債務超過に陥り、その総額は3705億円にも達する。