(2014年9月26日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

スコットランド独立、反対がやや優勢か 最新世論調査

9月半ばには、あわやスコットランドが英国を分裂させるところだったが・・・〔AFPBB News

 9月半ばには、スコットランドの民族主義者たちが英国を分裂させようとしていた。今度はイングランドの保守党の番だ。

 スコットランド民族党(SNP)党首のアレックス・サモンド氏が住民投票で敗北したことを受け、デビッド・キャメロン英首相の保守党は、サモンド氏がスコットランドの有権者に与えてもらえなかった勝利を同氏に与えようとしている。

 ここに奇妙な考え方がある。サモンド氏は戦いに敗れたが、まだイングランドが戦争に負ける可能性があるのだ。

「イングランドの法律にはイングランドの投票を」

 恐らくは秋の党大会シーズンを迎えたせいか、多少の興奮状態の中で、保守党は「イングランドの法律にはイングランド人の投票を」と要求している。スコットランドへの分権拡大の対価は、ウェストミンスターのスコットランド人議員の役割低下でなければならない、と彼らは言う。

 これは部分的には選挙運動だ。保守党には、スコットランド人議員が1人しかいない。対して労働党は40人だ。イングランドの旗を掲げることは、来年の総選挙で野党を窮地に追い込む可能性がある。キャメロン氏は、右派のイングランド民族主義者に対しても脇を固めたいと思っている。

 一見したところ、キャメロン首相に理があるように見える。スコットランが自治に近づけば近づくほど、スコットランドの議員がイングランドの問題について投票するのはますます奇妙に見えるからだ。

 だが、複雑な問題に対する一見単純なように見える解決策の問題点は、単純に見えて実はそうじゃないことだ。

 英国下院の仕事の大部分からスコットランド人議員を締め出すことは、別の呼び方をすればイングランドの分離に当たる。それは、イングランド内で権限を分散させるという緊急課題の代わりに、政治家の間で権限を移し替える――イングランドの議員により多くの権限を与え、スコットランドの議員の権限を減らす――ことにもなる。

 二級議員のグループを作ったところで、イングランドの大都市や州に対する英国政府の有害な支配を弱めることにはならない。

 すっきりした解決策は連邦制だろう。英国は確かに、地方の税や行政サービスに関して選択をする権限を市長や市議会に返還して権限を分散化させる必要がある。