経営のためのIT活用実学

マーケティングオートメーションは
「見込み客」開拓の切り札となるか?

2014.09.26(金)  横山 彰吾

 そこでこの問題を解決できるかもしれないのが、「マーケティングオートメーション(MA: Marketing Automation)」というソリューションだ。

 ここでは個々の製品・サービスの紹介は行わないが、すでに欧米では広範に普及しており、最近になって主要なソフト開発会社やベンダーが日本にも進出してきている分野である。

 簡単に言うと、Eメールマーケティングや、Webサイト上での行動や、資料類のダウンロードなど、オンラインでの顧客接点の情報を一元化し、それを元に「有望な顧客」を見つけ出すというツールである。

 有望と思われる顧客がいたら営業担当者に知らせて、フェイス・トゥ・フェイスのより密度の高い活動を促進する。また、オンラインでの行動から得られた顧客の特性に応じて、最適なコンテンツを送り届けるなど、できるだけ合理的かつ自動化された関係強化のプロセスを実現するシステムとなっている。

 展示会やキャンペーンなどのマーケティング活動をサポートするツールとしてはもちろん、うまく使えば、これこそ「今、営業がどこへ行けばいいのか」という問いに対する答えを得られる可能性もある。

「答え」を求めるのは禁物

 しかし一方で気をつけなくてはならないことがある。このような「玉手箱」のようなツールほど、一歩間違うと全く期待外れとなってしまうものだ。

 まず、最終的な「答え」を期待してはいけないということだ。「この顧客は購買意欲が高い」といったアウトプットは、あくまで一定の条件に基づく「仮説」である。ヒントを提供してくれるだけなのだ。見込み客の本当のニーズを引き出し、案件として醸成するのは、そのヒントを受け取った人の役割である。

 ここでMAの活用を成功させるための条件が1つ浮かび上がる。それは「役割の変化」である。

 MAの活用は見方を変えると、顧客対応のプロセスを“システムと分担”するということにもなる。そうなると、これまで行っていた営業活動は、要らなくなる部分と、注力しなくてはならない部分に分かれてくる。

 大まかには、足で稼ぐ泥臭い営業活動、巧みな話術などは不要となるだろう。そうした営業スタイルが得意な人には、厳しい環境となるかもしれない。

 一方で、ますます重要性を増すのは、的確なニーズ把握…

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