本記事はマネックス証券の米国株 MARKET PICK UP/中国株 MARKET PICK UPを転載したものです。本資料のご利用については、必ず記事末の「ご留意いただきたい事項」をお読みください。当該情報に基づく損害について株式会社日本ビジネスプレスは一切の責任を負いません。

先週の中国株式市場
―IPO 再開を背景に上昇が一服、製造業PMI発表を前に様子見姿勢―


<先週の概況>

先週の中国株式市場は反落しました。ハンセン指数は前週比1.47%下落で、心理的な節目の2万5,000を割り込みました。上海総合指数も下落し、週間ベースで約1%安の2,217.2ポイントで引けました。

先週中国の6社のIPO再開に伴う需給悪化懸念が広がったことに加え、9月1日に中国政府による8月の製造業購買担当者景気指数(PMI)の発表を控えていたことから様子見ムードが強まり、香港ハンセン指数は売りが優勢となりました。


中国株式市場バリュエーション




業種別リターン



香港ハンセン指数採用銘柄 週間騰落率ランキング



<上昇>

香港ハンセン指数構成銘柄のうち、12銘柄は上昇、38銘柄は下落しました。中国聯通(チャイナユニコム)は4%近く上昇し値上がり率トップとなりました。中国の三大通信キャリアである中国移動(チャイナモバイル)、中国電信(チャイナテレコム)、中国聯通(チャイナユニコム)の2014年1〜6月期決算を比較すると、3社のうち中国聯通の増益率が最も大きかったことが好感されました。また、中国銀行(香港)(BOCホンコン)や匯豐控股(HSBCホールディングス)なども堅調に推移しました。

<下落>

一方、中国旺旺控股(ワンワン チャイナ ホールディングス)は、外資系のアナリストにより「ホールド」から「アンダーパフォーム」に格下げされたことが嫌気され、週間で10%超下落しました。また、華潤置地(チャイナ・リソーシズ・ランド)や中国海外発展(チャイナ・オーバーシーズ・ランド&インベストメント)などの不動産関連株が売られました。

先週発表された主な経済指標

先週は特に重要な経済指標の発表はありませんでした。

今後発表される主な経済指標

日本時間9月1日10時ごろ発表された8月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)は前月比0.6ポイント下落の51.1と、市場予想の51.2を小幅に下回りました。政府発表の中国製造業PMIは5か月連続の上昇が一服し、中国製造業の景気状況はまだ楽観視できそうにはありません。ただ、好不況の分かれ目である50を上回ったことは景気回復のトレンドがまだ変わっていないことを示しています。

規模別のPMIを見ると、各規模の企業PMI指数はまちまちでした。大企業の製造業PMIは前月より0.7ポイント下落の51.9となりました。中企業の指数も前月と比べて0.2ポイント下落し、49.9となりました。また、小企業のPMI指数が49.1と、再び50を下回りました。この結果を見ると、中小企業の回復の勢いは依然弱く、政府による中小企業向けの刺激策が一段と追加される可能性もありそうです。

指数の内訳を見ると、8月の各構成指数は前月と比べて軒並み下落しました。新規受注(53.6→52.5)及び生産(54.2→53.2)の増勢が緩やかになったほか、在庫(49→48.6)と雇用(48.3→48.2)が若干悪化しました。 市場では前月より小幅に悪化するものの、改善と悪化の節目となる50を上回る51.5が予想されています。

マーケットビュー

先週の香港ハンセン指数は1.5%近く下落しました。ウクライナや中東情勢の緊迫化や、米国の4―6月期のGDP改定値が上方修正されたことによりFRBの利上げ早期化観測が台頭したことなどが香港株下落の原因でしょう。中国国内では、Windの統計によると6社のIPOが再開されたことにより週間で7277億元の資金が凍結され、需給の悪化が相場の重荷となりました。加えて、先週発表された7月の香港小売売上高(前年比)は-3.1%と、前回の-6.9%からマイナス幅は縮小したものの、市場予想の-2.7%を下回り、これも市場の売り材料となりました。

一方で、中国人民銀行(中央銀行)は8月29日に、今月地震が発生した雲南省の銀行の預金準備率を引き下げると発表したほか、先週公開市場でレポを実施し、差し引き450億元が市場に供給されました。また、週間騰落率ランキングで触れたように中国移動(チャイナモバイル)、中国聯通(チャイナユニコム)、匯豐控股(HSBCホールディングス)等の大手企業が堅調に推移したことも相場の支えとなりました。テクニカル面でも先週の木曜日から取引高が増えており、金曜日にはハンセン指数の買戻し動きが見られました。

先週末の米国株の上昇や、香港株にとって悪材料の出尽くし感が出てきたことから、今週のハンセン指数は反発すると予想しています。但し、冴えない中国製造業PMIを受けて、短期的には積極的な買いも出にくく、一時的に反発した後利益確定売りに押される可能性に注意が必要でしょう。ひとまずハンセン指数は10日移動平均線を上回るかどうかがポイントとなりそうです。

フィナンシャル・インテリジェンス部 林 宇川(Tony Lin)

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