夏休みにタイのバンコクに行ってきた。その中心に近いスクンビットの一角に日本語で放送を続けるラジオ局がある。街の喧噪から少し離れた古ぼけた白いビル。その2階にFM93.75Mhz「J-Channel」があった。

 迎えてくれたのは、ウィムさんと近藤英里さん。

 バンコクで日本語放送――タイに在留邦人は4万人、そのうち3万人弱がバンコクに住んでいる。とてもニッチな感じだけど、面白そう。インターネット配信を聞く日本のファンもいる。

日本語とタイ語で日本に関する話題を放送

 「やるべき仕事だからやってる感じですね」「日本のコンテンツを広めるには、こうした恒常的なメディアを持たないと」、ウィムさんが力を込めて言う。

 2008年に始まったラジオ局をウィムさんが手伝うことになり、いまに至るという。

 J-Channelは、日本語とタイ語で、日本に関する話題を放送している。しかも、24時間ノンストップ。タイ語の時間と日本語の時間が交互になるように編成されている。

 オンエア中はWebカメラでストリーミング配信しているので、どんなDJが話しているのか分かる、顔の見えるラジオ局だ。DJは、タイ人の若手俳優や日本人の主婦の方まで様々。音楽はJ-POPが中心という。

J-Channelのウィムさん(右)と近藤英里さん。ウィムさんは日本人の奥さんが始めたラジオ局を引き継いで運営している(著者撮影、以下同)