(2014年7月19/20日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

「停戦合意なら国際調査団の安全を保証」、ウクライナの親露派

ウクライナ東部のヒマワリ畑に墜落したマレーシア航空MH17便の残骸の前に立つウクライナの救急隊員ら〔AFPBB News

 近年、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は国際舞台の非建設的な役者であり、シリアの残忍なアサド政権を守り、クリミアを併合したことで悪名が高かった。

 だが、ウクライナ上空でのマレーシア航空機撃墜を受けた後の行動が、恐らくほかの何にも増してプーチン大統領の国際的評価を決定づけることになるだろう。

 もしかしたら、298人の罪のない人が死んだこの恐ろしい悲劇を見て、プーチン大統領は、ウクライナ政府と戦う親ロシア派武装集団に武器を密かに供給することで自身が煽ってきたウクライナ東部での血みどろの反乱を終わらせようとするかもしれない。

 または、マレーシア航空17便に関する真実が露呈するのを防ごうとし、ウクライナの西側シフトを食い止めるために同国を分断する政策を貫く可能性もある。プーチン大統領が後者の路線を選んだ場合、ロシアは国際社会の除け者になり、東西関係の新たな暗黒時代が始まるだろう。

紛争を煽ってきたロシアの責任

 MH17便の撃墜を受け、その責任の所在を巡って激しい論争が繰り広げられた。状況証拠は、MH17便が親ロシア派武装集団によって撃ち落されたことを示唆している。武装集団がどうやってこれほど強力な地対空ミサイルを手に入れたかについては疑問符が残る。武装集団はウクライナ軍からミサイルを盗んだのかもしれないし、あるいは――それよりはるかに重大なことに――、ロシアから直接入手したのかもしれない。

 だが、親ロシア派武装集団が軍用機を持っていなかったことを考えると、MH17便がウクライナ軍の部隊に砲撃されたとは考えにくい。

 航空機撃墜に対する独立した徹底調査が必要だ。マレーシア航空機が墜落した地域を掌握している分離主義者らは調査団に、墜落現場と「ブラックボックス」のレコーダーへの無制限のアクセスを与えなければならない。

 それには、プーチン大統領が親ロシア武装集団に対して、これに従うよう明確な圧力をかける必要があるかもしれない。これに失敗すれば、プーチン大統領はまだ残っている国際的信用を失う恐れがある。