経営を強くする

「ネットは怖い」?
体の秘密を知られたくない女性たち新領域のIT普及を可能とする意識転換とは

2014.05.27(火)  桑津 浩太郎

 やや乱暴な言い方をすれば、ガレージから生まれた西海岸のベンチャーの行動様式や、高い生産性を追求するITの目的は、医療の「ルール」からすると、そのままの形では受け入れられない、とも見ることができる。

医師のIT対応は確実に進展する

 上記の齟齬を埋めるためには、より強い権限を有する医療側、端的に言うと医師たちが医療とITの間を埋めていくことが死活的に重要となる。

 「医師」は、ITの先端ユーザーを多く擁する利用者セグメントの1つと言うことができる。特に若手医師や研究医の方々は、多くの場合、高いITリテラシーを有していることが多い。彼らは日常的にネットワークやタブレット、インターフェース、画像処理など、先進領域のITを使いこなしている。

 その反面、電子カルテや病院情報システムの導入状況を見ると、大学病院や中核医療施設では10年以上前にシステム化が進展したものの、小規模な病院、医院等ではレセプト処理以外の業務システム化は導入が遅れており、お世辞にも先端層とは言えない状態となっていた。医師のIT対応はまさに二極化していたと言える。

 しかし、その状況は近年、劇的に改善されつつある。小規模な民間医療施設においても、改善の流れは顕著に見られる。

 その理由は、身も蓋もない話だが、医師の代替わりによるものである。IT化に否定的な高齢の医師がいたとしても、民間医院では高い確率でその子供に代替わりしていく。その過程で、高いITリテラシーを有する医師へ交代することになり、この10年間で劇的にIT化は進展しているのである。IT化が遅れている医療機関でも、早晩、IT化は進展していくであろう。

 医師がある意味「家業」であったことがIT化の進展に貢献している点は興味深いものがある。語弊はあるが、経済性追求のプレッシャーが弱いため、「IT化に否定的な人が残りやすい」とIT業界で揶揄される職業分野がある。医療もその1つに数えられるが、他の分野と比べると「家業」であるがゆえに、IT化は確実に前進すると期待できるのだ。

 以上のように医師の側の課題は、早晩、解決されるだろ…

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