前置きが長くなったが、実際の報酬金額を公表されているサーベイを基に見てみると、次の表のとおりだ。

 もちろん、会社によって幅があるが、人材確保のため、他社に比べて自社の報酬が見劣りしないようにしているので、同様の規模・業種の会社の同じレベルの仕事なら、概ね似通った金額となっている。

 また公表されている金額には業績ボーナスや長期ベネフィットは含まれていないので、関連資料をもとに総合的な報酬金額を推計して加えた。

2014年度ヘイズ給与ガイドより基本給を抜粋。ボーナスは複数資料より類推。
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 これを見て分かるとおり、報酬は日系大企業に比べ、若手で1.5~2倍、上席でだいたい2~3倍といったところだろう。外資系は個人に報酬を還元する、日本企業は皆で分けるという違いがあるように思われる。

 良い仕事して評価される人には、若いという理由で報酬を出し惜しむことはない。成功すれば、30代で3000万円、40代で4000万円の給与を得られるのもよくある話である。

 不安定・非情というイメージから、外資系に就職するのをためらう人もいるだろう。筆者も日本企業から外資系に転職したときは不安があったが、転職して分かったことは、外資系の人材が日系よりも優れているということは決してないことだ。

 外資系には、できる人もいれば、そうでもない人もいて、玉石混合。

 一方、日本の一流会社は同じような大学を出て同じような基準で人事部が一元的に採用するので、人材がとても同質的だ。そんな中で競争していると、ちょっとした優劣が昇進の有無など途方もない違いに評価されてしまう。

 個人的には、「モノマネ歌合戦評価」と呼んでいるが、審査委員の評価が「10点、10点、9点、9点、9点」と「10点、10点、10点、9点、9点」の競争で、本当は同質的でそんなに差がない、だけどわずかなたまたま付いてしまった差で、昇進などが決まってしまう。

 それに対して、外資系は玉石混合なので、人材の優劣はすぐ分かる。優秀な人は得てして謙虚に自分を過小評価してしまうきらいがあるが、柔軟性があれば、外資系で働いていくことは決して難しいことではない。

 日系企業は、報酬のほか、職場での仲間意識や仕事に対する哲学など、人生に必要なものをパッケージで与えてくれる。

 外資系は、仕事に対する対価として報酬を与えてくれて、報酬以外の人生に必要なことは自分で求める必要がある。少し高めの報酬、会社に縛られない人生というリターンを得たいかどうかは、自らの選択だ。