(英エコノミスト誌 2014年4月12日号)

議会選挙が大統領最有力候補の命運を複雑にする。

インドネシア総選挙、最大野党躍進の公算

ジョコ・ウィドド氏(通称ジョコウィ)の人気で闘争民主党が大躍進すると見られていたが・・・〔AFPBB News

 世界第3位の規模を誇る民主主義国が4月9日、国会・地方議会選挙を実施した。2万ほどの議席を巡って争う23万5000人以上の候補者のために、およそ1億9000万の有権者に国内54万5000カ所の投票所に足を運ぶよう促すため、この日は公休日に指定された。

 今回の大規模な選挙の公式集計の結果は5月上旬まで判明しない。だが、これまでの経験に基づくと、投票日午後に公表された出口調査の結果は、かなり正確な結果を示しているはずだ。

 概ね予想通りの展開となったが、大きな番狂わせは、最大野党・インドネシア闘争民主党(PDI-P)が比較的お粗末な結果に終わったことだ。

予想されたほど伸びなかった得票率、大統領選への影響は不可避

 同党は、最近になって党の大統領候補に擁立された現ジャカルタ知事のジョコ・ウィドド氏(通称ジョコウィ)の人気を受けて、大きく躍進すると見られていた。党幹部らは一般投票の25~30%を獲得することを期待していたが、出口調査はPDI-Pが19%程度の得票率に甘んじるしかないことを示唆している。

 この結果は間違いなく7月9日に予定されている大統領選で、ジョコウィの展望を困難なものにするだろう。インドネシアの複雑な選挙規制の下では、政党が大統領選で独自候補を擁立するには、こうした議会選挙で一般票の少なくとも25%――もしくは議席の20%――を獲得する必要がある。

 PDI-Pは今回、既に一般票の基準を大きく下回ったようで、議席数でも基準に及ばない可能性がある。そうなったら、PDI-Pは1党もしくはそれ以上の政党と連立を組まざるを得なくなる。

 ジョコウィは絶大な人気を誇り、彼本人の大統領選出馬は確実だと見られる。また、4月9日の選挙で驚異的な好結果を出していたとしても、どのみちPDI-Pは何らかの形で連立を組んでいたかもしれない。

 だが、PDI-Pの期待外れの結果は、新政権の副大統領候補やその他の要職の人選を行う際に、ジョコウィならびに党首のメガワティ・スカルノプトリ氏――インドネシア初代大統領の娘で、自身も大統領経験者――の力を弱めるだろう。

 メガワティ氏は自身も再び大統領の座を目指す野心を抱いていたにもかかわらず、ジョコウィの明らかな人気のために彼を党の大統領候補に選ばざるを得なかった。今後両者は、ともに望んでいる政府を手に入れるために、これまでより多少懸命に戦わなければならない。