昨年あたりから、スマートフォンがLTE(次世代高速携帯通信規格)に対応するようになりました。

 通信が速くなってよかったよかったと思っていたら、なぜかNTTドコモ、au、ソフトバンクの3大携帯キャリアは示し合わせたかのように「LTE専用」をうたった料金体系を用意し、それは従来の3G携帯電話の料金よりも割高に設定されているのです。

LTE登場に合わせて導入された割安なスマホ用通話サービス

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 パケット通信料が多少高くなったことについては、通信が速くなっていますので一定の納得感はあるものの、通話料が大幅に値上げになったことについては、納得感は薄いと思います。

 例として、auの場合で説明します。1日に平均30分、月に900分通話する場合の通話料は、従来の3G携帯向け料金体系においては下記〈1〉のようになっていました。

〈1〉
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プランLLシンプルコース(無料通話枠800分を含む)
固定料金6700円+15円/分×100分=8200円(税別)
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 それが、新しく用意されたLTE専用料金体系では「無料通話枠」が全面的に廃止され、〈2〉のような金額になってしまいます。

〈2〉
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LTEプラン(無料通話枠なし)
固定料金934円+20円/30秒×900分=3万6934円(税別)
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 月額934円の「通話ワイド24」を契約することで時間あたりの通話料金が半額になりますが、それでも〈3〉のようになります。

〈3〉
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LTEプラン(無料通話枠なし)+「通話ワイド24」
固定料金1868円+10円/30秒×900分=1万9868円(税別)
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 auだけでなく、NTTドコモ、ソフトバンクも同じような料金体系になっています。特にスマホでバリバリ電話をかけたいという方は、これでは困るのではないでしょうか? そこでLTEの登場と時期を合わせて、割安に通話できるスマホ用サービスがいろいろと登場しています。